あとからくる君たちへ

あとからくる君たちへ (5) 子どもを不幸にする一番確実な方法とは?

投稿日:2018年8月24日 更新日:

母と子

子どもを不幸にする方法、考えたことありますか?

 「ご飯なんて食べたくない! 朝から晩までお菓子が食べたいよう。」
 将来、皆さんが人の子の親となり、あなたの子どもがこう言ってぐずったら、どうしますか? 望みどおり、お菓子を一日中与え続けますか? そんなことをする親は、まずいないでしょう。

 可愛いわが子の健康と成長を考えれば、叱りつけてでも、きちんとした食事をとらせようとするはずです。

 「子どもを不幸にする一番確実な方法は、いつでも、何でも手に入れられるようにしてやることだ。」(ジャン・ジャック・ルソー)

 いつでも、何でも欲しいものを与えられた子どもは、
 思い通りにならないことに、耐えられなくなります。
 嫌なことやつらいことを、我慢できなくなります。
 幸せを与えられるのが当たり前、と思うようになります。
 自分で幸せになる努力を、しなくなります。
 欲望が無制限に広がり、どんな幸せにも満足できなくなります。

 なかなか手に入らないものを懸命に追い求めていくこと、それが子どもを確実に幸せにする方法だと、ルソーは知っていたのでしょう。

(平成26年10月「こもれびだより 8号」掲載記事を加除修正したもの)

 

追記

 学校現場でよく引用されるルソーの名言である。

 「子どもを不幸にする」というフレーズが刺激的なのだろう。「子どもを不幸にする一番確実な方法があるそうですが、知っていますか?」と切り出すと、たいていは興味・関心を抱いてくれる。

 この記事を書いた時に留意したのは、次の2点である。

  1. 子どもに大人の視点で考えさせる
    ルソーの言葉は大人の視点で述べられたもので、この言葉を直接子どもに伝えてもピンとこない。「もしあなたが親だったとしたら‥‥、どうですか?」と、視点を親に変換させた方が効果的だろうと考えた。
  2. 暗示された「子どもを幸福にする方法」に気づかせる
    ルソーの言葉には、子どもを幸福にする方法が暗示されている。それが最終行の「なかなか手に入らないものを懸命に追い求めていくこと」であろう。目標、夢、理想‥‥、物心両面の健全な「飢え」が子どもの成長を促し、豊かで幸せな人生に導くと思う。 

義足のランナー

 孫におもちゃをせがまれたら、ルソーの言葉が頭に浮かぶだろうか? 自戒せねば‥‥。

 

◆本シリーズの次の記事はこちら >あとからくる君たちへ(6) 箸(はし)の話 

◆本シリーズの他の記事はこちら シリーズ「あとからくる君たちへ」関連記事へのリンク

-あとからくる君たちへ
-,

執筆者:


  1. […] あとからくる君たちへ (5) 子どもを不幸にする一番確実な方法とは? […]

  2. […] あとからくる君たちへ (5) 子どもを不幸にする一番確実な方法とは? […]

  3. […] あとからくる君たちへ (5) 子どもを不幸にする一番確実な方法とは? […]

関連記事

あとからくる君たちへ(21) 花かげの花守りたち

来年の桜の頃に、ぜひ訪れたい場所があります。それは福岡市南区の「桧原(ひばる)桜公園」。桜の名所であると同時に、多くの花守りたちの物語が語り継がれてきた場所です。今回は、その「桧原桜の花守りたち」のエピソードを紹介したいと思います。

弁当

あとからくる君たちへ(7) 自分で弁当を作る子どもたち

 このお弁当、おいしそうですね。小学5年生の児童が自分だけで作ったものだそうです。きっかけは、学校で「弁当の日」プロジェクトが始まったから。献立作り、買い出し、調理、弁当詰め、片づけまで、全部、やるのは子ども自身。先生も親も手伝わないで、自分だけで作った特製弁当です。

あとからくる君たちへ(16) 最後まで避難を呼びかけた声

 今日は3月11日。あの悪夢のような東日本大震災が起こって8年の月日がたちました。今日は皆さんに、一人の女性のことを思い出してもらいたいと思います。

日本理化学工業の社員

あとからくる君たちへ(23) 幸せを求めた2人の少女

 皆さんは「日本理化学工業」という会社を知っていますか。この会社は、全社員の7割が知的障がい者というチョークの製造会社です。

あとからくる君たちへ (1) 「妻の戴帽式」

ご同輩のシニアの方々、長い人生を振り返って「もっと早くこの事を知っていたら(この人に出会っていたら)、自分の人生は変わっていたかも‥‥」と感じたご経験はありませんか? 小生は何度もそんな悔しい思いをし …


管理人の “がしん” です。
2018年3月にリタイヤしました。
このサイトは、シニアライフを楽しく生きるためのあれこれと、子や孫に語り伝えておきたい「人、もの、コト」の保管庫です。

【好きなこと】旅行、山歩き、映画鑑賞、読書、酒…
【好きな言葉】「着眼大局、着手小局」
【家族】妻と二人暮らし。子2人、孫3人

  • 31896総閲覧数:
  • 4176月別閲覧数:
  • 21815総訪問者数:
  • 3354月別訪問者数:
  • 2019年1月24日カウント開始日:
2019年11月
« 10月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930