カミさんが「秋の有田陶磁器まつり」とやらに出かけたいと言う。春に開催される「有田陶器市」の秋バージョンのようだ。
平尾台を歩いた翌日のドライブだったが、疲れたそぶりも見せず、「いいねぇ、行ってみようか」と笑顔で(?)応じる。
※ 本記事は、2021年11月21日(日)の記録を11月30日にアップしたものです。
目次
「秋の有田陶磁器まつり」とは
佐賀県観光協会のウェブサイトでは、「秋の有田陶磁器まつり」は次のように紹介されている。
「食と器でおもてなし」をテーマに、見ごろとなった紅葉と共に、秋の有田をのんびり、ゆっくりと有田の町を散策できます。
町内のお食事処では、有田の郷土料理や地元の食材を盛り込んだ期間限定メニューが提供されます。有田焼の器とともにお楽しみください。
どうやらキーワードは、「食」「器」「紅葉」「のんびり、ゆっくり」のようだ。
毎年GWの期間に開催される「有田陶器市」は、8日間で約100万人が訪れるというビッグイベント。
我が家でも毎年春に有田を訪れ、陶器市で器を選ぶのが恒例となっていた。
しかしコロナ禍により、昨年も今年も陶器市は中止。
器選びが好きなカミさんが、紅葉観賞もかねて有田へ行きたがる気持ちもよく分かる。
というわけで、2021年11月21日(日)午前6時に北九州を出発。高速道路を乗り継ぎ、午前8時20分には有田に到着したという次第。
今回は春の陶器市とは趣向を変え、有田町近郊の窯元や販売施設を巡り、器を選ぶことにしてみた。
具体的には「源右衛門窯」、「アリタセラ(22以上もの有田焼専門店が軒を連ねるショッピングモール)」、「チャイナ・オン・ザ・パーク(深川製磁の工場と販売施設等)」などだ。
カミさんは湯飲み、小生はスープ皿がお目当てで、それなりの収穫もあったが、この話題はまたいずれ‥‥。
有田気まま歩きは「ろくろ座」からスタート
駐車場は「体験工房 ろくろ座」を選択
春の陶器市ではいつも有田中学校に駐車(有料)するのだが、今回は「体験工房 ろくろ座」の駐車場を利用させてもらった。
約200台の駐車スペースが確保され、しかも無料。
「泉山磁石場」や「有田の大公孫樹」にも近く、シャトルバス(無料)の乗降場所が設置されているからだ。
大公孫樹からトンバイ塀の裏通りを歩く
春の陶器市では器選びに忙しく、有田の町をゆっくりと巡る余裕などなかった。
今回は有田の観光スポットも巡ってみようと考え、まずは有田大公孫樹(おおいちょう)を訪ねてみることにする。
ろくろ座から歩き始めると、すぐに巨大な姿が目に入ってくる。
なるほどでかい! おそらく日本一のイチョウだろうと評される巨木が、圧倒的な存在感で迎えてくれる。
樹齢は約千年。高さ40m、根回り11.6m、枝張り東西31mと聞いてもピンとこないが、近寄ってみるとその大きさは圧巻と言うしかない。
まだ十分に色づいていないようだが、ピーク時は辺り一面が黄色の絨毯で埋め尽くされるのだとか。
ピーク時の大公孫樹(出典:kaji ブログサイト)
大公孫樹がある泉山弁財天神社境内のフクロウの置物(有田焼きか?)。愛嬌のある立ち姿が妙に可愛くてパチリ。
大公孫樹から先のトンバイ塀のある裏通りを、ぶらぶら散策してみることにした。
トンバイ塀とは、登り窯を築くために用いた耐火レンガ(トンバイ)の廃材や、使い捨ての窯道具を赤土で塗り固め作った塀のことだそうだ。
登り窯の耐用年数は10数年。使い終わると窯を壊し、その廃材を再利用したものらしい。
大公孫樹の葉がここまで飛ばされ、舞い落ちてくる。
レトロな風情が漂う裏通りのぶらぶら歩き、カミさんも嫌いではないようだ。
足を止めて、町角の紅葉に見入ってみたり、
トンバイ塀から赤レンガ塀に変わっても続く、石畳の道。
裏通りからメインストリートに出てみると、このとおり。
テントの出店なし、一般店舗を借りての臨時店舗もなし。日曜日の午前11時頃だというのに、客を呼び込む声も聞こえず寂しい限り。
春の陶器市のすさまじい人出と、これほどのギャップがあるとは‥‥。とても同じ通りとは思えない。
春の「有田陶器市」の人出(出典:有田観光協会ウェブサイト)
まぁジジババ二人で「のんびり、ゆっくり」散策するのには、もってこいではあったのだが‥‥。
※ 本記事の続きはこちら >「秋の有田陶磁器まつり」 紅葉を愛で、有田気まま歩きを楽しむ (2)
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