以前、知人から「いつか車中泊する時のツールをブログで紹介してほしい」と言われたことがある。よい機会なので、わが家の就寝準備のやり方を再現してみよう。
なお、このやり方は車中泊のど素人が適当に編み出したもの。本格的な事例を知りたい方は、車中泊のベテランのサイトをご覧いただきたい。
◆前回の記事はこちら >奈良&京都見聞録(13) 京都まで2日かけ、ゆっくり・のんびり走る
※ 本稿は2022年11月19日の記録を、12月7日にアップしたものです。
目次
愛車マークxジオの課題
シート間のすき間と凸凹
小生の愛車マークxジオ(以下、ジオという。)は、こんな車。ちまたでは「だんご虫」と呼ばれることもある。
TOYOTA マークXジオ(出典:Response サイト)
2列目と3列目のシートを倒すと、何とかフラットに近い状態となる。
しかし、よく見ると2列目と3列目のシート間に大きなすき間があり、2列目の左右シートの間にも凸凹と小さなすき間が。この凸凹とすき間何とかしなくては、とても安眠できそうもない。
もう一つの課題はウィンドウシェード
愛車ジオのもう一つの課題は、ウィンドウシェード(窓の内張り)をどうするか、という点。車中泊するのなら、プライバシーを保護し防寒性を高めるために、どんな車でもウィンドウシェードは必須となる。
しかし、市販されている専用シェードはかなり高額。たとえば(株)アイズの公式サイトで、ジオ専用マルチシェードを検索すると、フロントウィンドウ5枚セットが16,280円、リアウィンドウ5枚セットが20,130円(いずれも税込み)。併せて3万円半ばという価格(2022年12月6日現在)。
ジオ専用マルチシェード・フロントセット(画像出典:(株)アイズ)
有り余るほど金があれば大人買いもできるが、リタイヤしたシニアにはとてもそんな余裕はない。目隠しと防寒性の両方の機能を備えたウィンドウシェードを、格安で自作できないか。これが車中泊を始めた時の2つ目の課題であった。
就寝準備セッティング例
段ボールでフラットな平面を作る
まずシート間のすき間と凸凹を埋めるためにとった方法は、大判の段ボールでシートのすき間を覆うこと(笑)。クロネコヤマト社のパソコン宅急便用段ボールがあったので、これを利用。
この下にもう一枚、厚みのある大判段ボールを敷くと、シート間のすき間は全く気にならなくなる。
次に段ボールの上に三つ折りウレタンマットレスを広げる。このマットは実家の押し入れに眠っていたもの。夫婦2人で眠るには少し狭いが、我慢できなくもない。
ここに登山用ダウンシュラフをセットする。カミさんはマイナス12度まで対応の冬山用(左)、小生は春秋用(右)でいずれもナンガ社製。カミさんはジッパーを全開にして広げ、掛け布団のようにして使うことが多い。
シュラフは別に夏山用も持っており、季節に応じて3つを使い分けている。枕は、登山用のスタックバッグにタオルや着替えの衣類等を詰めて代用する。
ウィンドウシェードを自作する
次にプライバシーを守り、冷たい外気をさえぎるシェードである。愛車ジオの荷台下には、自作のウィンドウシェードを収納している。
これは、ホームセンターで売っていたキャンプ用銀マット(折り畳み式)を加工したもの。
車中泊を始めた頃に、新聞紙を窓にあてて型取りし、マットに写しとって切り抜いた。少し手間はかかかったが、マットは1枚1300円程度と安価なのでお勧めである。人によっては、浴槽用の薄いウレタン保温シートを勧める人もいる。
これを広げ、それぞれの窓にはめ込んでいく。どこの窓のシェードかマジックでしっかり書いておかないと、すぐに分からなくなる(笑)。
フロントウィンドウには、日差しをさえぎる市販のサンシェードをセット。これで簡単、軽量、安価な自作シェードが完成だ。
これまでの経験では、この装備で寒さを感じたことはない(厳冬期の1、2月は除く)。毎回シュラフの中でぬくぬくと安眠でき、カミさんは9時間以上熟睡することさえある。一晩中エンジンをかけっ放しで暖をとっている方が、気の毒になるほどだ。
安眠セットを枕元に置く
最後に紹介するのは、車中泊安眠セット。前列左から右回りにヘッドランプ(登山用)、耳栓(騒音対策)、飲料水、車のキー、眼鏡ケース。最上段のアイマスクは昼間の仮眠用。これらを一つの袋に入れ、運転席のヘッドレストにぶら下げている。
耳栓は、以前北アルプスの山小屋ですさまじい鼾(いびき)の主と同室となり、一睡もできなかった苦い経験から購入したもの。目覚めた鼾の主の晴れ晴れとした顔を見て、殺意を覚えたほどであった(笑)。
昼食後にアイマスクと耳栓を着用すれば、静寂と闇の世界。小生の場合、どこであってもすぐに眠ることができる。30分~40分ほどの仮眠で頭がスッキリし、運転に集中できるので長距離ドライブには欠かせない。
旅程の全てを車中泊にすると、シニアにはけっこうシンドイ。だが、ホテル泊とうまく組み合わせると、旅の自由度が格段に増す。安全運転に留意しながら、もうしばらくは愛車での旅を続けていきたいと思っている。
さて、車中の話題はこれくらいにして、次回から京都紅葉の旅にもどるとしよう。
※ この記事の続きはこちら >奈良&京都見聞録(15) 毘沙門堂、市内の喧噪を避け郊外の山科へ
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