5月23日(水)
※ 本稿は2018年5月23日に書いた記事を、6月13日にアップしたものです。
目次
◆リタイヤして運動の習慣化に取り組んでみた
本年3月にリタイヤし、4月から未知のシニア・ライフが始まった。当面の最優先事項は、健康寿命を延ばすため、できるだけ運動を習慣化することである。主な運動の時間は早朝、場所は歩いて7~8分の近くの公園(1周460mの周回コースあり)。やることはウォーキングとストレッチ、それに「自重トレ」(=器具を使わず体重を利用したトレーニング。スクワットや腕立て伏せなど)である。
前期高齢者の仲間入りをしたため、雨の日、疲れた日、気分が乗らない日は休み。「年寄り半日仕事」を原則とし、無理せず「継続させる」ことだけに留意しスタートを切った。
ところが、2週間も続けるとウォーキングに飽きてくる。公園の周回コースを延々と歩くのは退屈だ。赤信号にペースを乱され、排気ガスを吸いながら街中を歩くのも面白くない。山道であれば4~5時間以上歩いても平気なのに、人間とは勝手なものだ。
ウォーキングの負荷をかけるためスピードを上げると、歩くよりむしろ走り出してしまった方が楽ではないかと感じられる。といって、この年でランニングに挑戦するだけの気力も体力もない。膝を痛めて歩行困難となれば、本末転倒である。
◆スロージョギングは、ニコニコペースで「ゆっくり走る」
ふと「スロージョギング」のことが頭に浮かぶ。以前、NHKの某番組で紹介されていた「歩くスピードで走る」というやつだ。
Youtubeとネットで「スロージョギング」のことをざっと調べ、興味を引かれたので図書館に次の2冊をリクエストし、目を通してみた。
【スロージョギングを始める前後に読んだ本】
〇「スロージョギング健康法 ゆっくり走るだけで、脳と体が元気になる!」
(田中宏暁、朝日新聞出版)
〇「スロージョギング入門」(田中宏暁、PHP文庫)
amazonサイトの「スロージョギング健康法」内容紹介では次のように記載されている。
NHKの人気番組「ためしてガッテン」で紹介され(2009年6月放送)、大反響のあった健康法「スロージョギング」。歩く程度のペースでゆっくり走れば、(1)メタボが改善、(2)脳が活性化、さらに(3)減量効果も期待できるというこのジョギング法をわかりやすく解説する。著者はスロージョギング提唱者で、「ためしてガッテン」にもたびたび登場する福岡大学スポーツ科学部教授の田中宏暁氏
また、同書では走り方のコツとして次の5点が指摘されていた。
Point1 ニコニコペースで走る
Point2 足の指の付け根で着地する
Point3 アゴは上げて、目線は遠方に
Point4 口を開けて、呼吸は自然のままに
Point5 1日の目標はトータル30~60分
これはなかなか良いではないか。何といっても「ニコニコペース(歩くスピード)で走る」という点が、運動能力低下に悩む小生にはぴったりである。
◆「思い立ったが上吉日(じょうきちじつ)」
歩くことに飽き始めた4月中旬から、さっそく見よう見まねで「スロージョギング」に取り組むことにした。「思い立ったが上吉日」、「何かを始めるのに遅すぎるということはない」、元気の出そうなフレーズをつぶやきながら運動シューズを探す。新しいことを始めるのはいつも楽しいものだ。
以下、4月18日から5月19日までの一ヶ月間の記録である。
- 1 「慣らし運転」の段階(4/18~4/25)
〇 「スロージョギング100m+ウォーキング100m」で1セット。
〇 初日は無理せず2セットのみとし、翌日から少しずつセット数を増やし、10セットできるまで続ける。
〇 小生の初日のジョギング距離は、何と200m! わずか数分で終了。しかも、歩いている人から追い抜かれる(!)という体たらく。「無理しない、続けることが最優先」と自分に言い聞かせる。「気は長く、心は丸く、腹立てず」である。 - 2 30分以上走れるまで距離を伸ばす(4/27~5/14)
〇 「スロージョギング300m+ウォーキング160m」で1セット。
〇 5セットからスタートし、翌日から少しずつセット数を増やし、10セットできるまで
〇 走れる距離が少しずつ伸び、周囲の風景に目をやる余裕が出てくる。ある日何気なく視線を上げると、ビルの間から昇る朝日の鮮烈な光が! 健康で元気に一日をスタートできること、生かされていることに感謝である。以後、日輪の神々しい光を浴びながらジョギングすることが楽しみとなる。
- 3 距離走から時間走に切り替える(5/16~5/19)
〇 「スロージョギング400m+ウォーキング60m」で1セット。
〇 これを60分間続ける(小生の場合12セット)
〇 自分の身体と対話を心がけるようになり、走りながら、フォームをいろいろ修正し始める。同時に、走りながらよく考えるようになった。アイディアが閃いたり、帰宅後に短い文章ならスラスラ書ける経験が何度か。たぶん集中力がついてきたのだろう。
◆約1ヶ月続けてみて
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走り終えた後の満足感、達成感がなんとも言えない。心と身体に良いことをきちんと実践している、という満足感で一日をスタートできるのが愉快である。
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日々の暮らしのあれこれで、積極的、活動的になりつつある。
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「自分(の心と身体)と対話」することが楽しみになってきた。
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留意すべきことは、①羞恥心を捨て去ること、②運動後のアイシングを忘れないことである。
さて、いつまで続くことやら……。もし2ヶ月続いたら、また体験記をアップすることにしよう。乞うご期待である。