山道具

山道具あれこれ(2) ザックのバックルが折れた!

投稿日:2021年12月7日 更新日:

バックル(オス部)のツメが折れてしまった!

 今回の「山道具あれこれ」シリーズは(と言っても第2回目の記事だが‥‥笑)、前回の登山靴破損と同じくザックのバックル破損の話題である。(前回の登山靴破損の記事はこちら

目次

チェストベルトのバックルが折れた!

グレゴリー社の Z40(出典:A&F オフィシャルブログ 

 いつも使っている日帰り山行用のザックは、グレゴリー社のZ40という名のモデル(黄色)で、9年ほど前に購入したもの。

 11月28日の山行中にチェストベルトのリリースバックル(オス部)が、冒頭写真のようにポキリと折れてしまった。
 ザックが後方にずり落ちるのを防いでいる胸部のバックルなので、不便なことこの上ない。

 このZ40、日帰り山行の時は常に使用しているため、へたり方が半端ではない。
 1年前にはウェストベルトのバックルも破損しており、以来だましだまし使い続けてきたのだ。

破損したバックル

破損したウェストベルトのバックル

 数年前に底部に開いた穴は、同色のリペアテープを貼り付けて補修。

ザックの穴をふさいだリペアテープ

ザック底の穴をふさぐため、リペアテープを貼付。汚いのはお許し願いたい。

 ザックの両脇のネットはへたれて緩みきり、破れもあってよれよれである(みっともないので写真は省略)。

 年間40回前後は山を歩いているので、このザック、これまで300回以上は使用していることになる。よく働いてくれたものだ。

 

どんなバックルでも交換可能な部品を発見

 満身創痍の如きマイザック、このあたりで新品に買い換えようかとも思うが、ここまで使い込むと妙な愛着が湧き、とことん最後まで使い切ってやろうという気持ちになってくる。

 やれるだけやって修理できなければ新品購入と決め、まずは店頭に並んでいる交換用のバックルを購入してきた。

 買ったのはベルト幅20mmの交換バックル(モンベル社 税込210円)。

 バックル 取り付けようとするも、すぐに課題に直面。メス部分のベルトは写真のようにループ状に縫われている。

ザックのバックル
 交換するためには、縫製部分(2ヶ所)をほどき、バックル装着後に改めて縫い直さないといけないことに気づいた。
 我が家にはこの厚さのベルトが縫えるようなミシンはない。よく考えずに行動を起こすとこうなる。

 愚かな小生とは異なり、よく考えて課題を解決したご同輩がいるはずと、ネットで情報を検索することにした。
 結果、参考になったのは次のような記事。

 結論として、「ループをほどかずに取り付けられる交換用バックル」があると分かった。
 SEA TO SUMMIT 社の「FIELD REPAIR BUCKLE」なる商品だ。

ザックのバックル

 ループに通す所がねじを切ったピンとなっており、取り外しが自由。ピン1本タイプと2本タイプがあり、それぞれベルト幅に応じた物が販売されている。

ザックのバックル

 行きつけの登山用品店に電話で問い合わせると、現在店頭に置いていないとのこと。早く修理したいので、amazon で注文することにした。ウェストベルト用(ピン2本、幅38mm)とチェストベルト用(ピン1本、幅20mm)である。

 

バックルを交換してみる

ウェスト・ベルトのバックル(ビス2本タイプ)

 まずは取り付けやすいウェストベルトから作業に取りかかる。
 ウェストベルトのバックルはオスもメスも固定式なので、ピン2本タイプの物を使用。

◆購入したバックルは、「キャラバン(Caravan) SEATOSUMMIT(シートゥサミット) リペアバックル(38mmサイドリリース2ピン) 1700456」という商品。

ザックのバックル

 このタイプのバックルは、ご覧のように取付ピンが2本付いている。

ザックのバックル

 破損したバックルを取り外し、交換すればよい。

破損したバックル

 バックルのプラスチックが硬く頑丈だったので、金切りノコで切断した。

ザックのバックル交換

 バックルとベルトのループにピンを挿入し、プラスドライバーで締めれば、装着完了! 他のバックルと色やデザインが違うのが難だが、まぁ大した問題ではあるまい。

ザックのバックル交換

チェスト・ベルトのバックル(ビス1本タイプ)

 チェスト・ベルトの幅は20mm、オスはリリース式、メスは固定式なので取付ピン1本タイプを使う。

◆具体的には、「SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) リペアバックル 20mmサイドリリース1ピン 1700397」という商品。

ザックのバックル

 こちらは、メスの方に取付ピンがついているタイプ。オスはベルトを通すだけである。

ザックのバックル

 まずメスのバックルから取り付ける。問題なく装着完了。

ザックのバックル

 オスを取り付けるのに困ったことが起こった。ベルト先端の折返し部分が厚くて、バックルのスリット(すき間)を通らないのだ。

ザックのバックル交換 道具箱から工作用やすり(金工用)を取り出し、少しずつ削りながらスリットを広げていく。

ザックのバックル

 金切りノコと工作用やすりが必要だったが、何とか補修を終えることができた。

 

なぜ、修理しながら使い続けるのか?

 年をとるに従い、なかなか物が捨てられなくなった。特にお気に入りの道具、長く使って愛着のある物を廃棄するには勇気がいる。できるなら最後まで使い切り、その命を全うしてやりたい。

 老いていく自分を古びていく物品に投影しているのでは、と考えたこともある。

 昨年1月に本ブログでアップした、パタゴニアのR2フリースを修理した記事(その時の記事はこちら)。

パタゴニアのフリース破損

破損したフリースのファスナー

補修されたR2フリース

パタゴニア社できれいに補修されたファスナー

 この記事、閲覧数が 3,000 PV 近くあったので、小生と同じ考えをお持ちの方も多いのではと勝手に推察している。

 「ずっと使うのがかっこいい」、「新品よりもずっといい」。このパタゴニア社のキャッチコピー、時々思い出してみてもよいのでは。

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