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軽登山靴のスェード革が裂ける
いつも履いている軽登山靴、10月2日のくじゅう山行時に、右足アッパー部のスェード革が破れてしまった。歩行時に屈曲する部分が劣化し、折れ目の部分が1.5cmほど裂けてしまっている。
この軽登山靴は、小生の4足目の登山靴である。ナイロンとスェード革のコンビで、シリオ社の P.F.440(だと思う) という商品。8年 9年(2021年12月6日訂正)ほど前に25,000円くらいで購入した。小生の甲高幅広の足に合う数少ない登山靴で、これまでにソールを2度貼り替え、ほころびも補修して大事にはき続けてきたものだ。
※ 正確には2012年6月に購入した登山靴だった(2021年12月6日追記)。
次の写真は2019年9月に、同じ登山靴の縫製がほころびた時のもの。スェード革とナイロン地のぬい目がほころび、ぱっくりと口を開けているのがよく分かる。
この状態ではとても山を歩けるものではない。ソールはもう少し持ちそうだったが、ほころび補修と併せてソール貼り替え(2回目)を依頼した。
好日山荘に依頼し、約1ヶ月で補修完成。ソール貼り替えと合わせて1万5千円ちょっとを支払ったと思う。
ほころび部分は縫い直され、ソールも新しく貼り替えられた。
これで後100回の日帰り山行はこなせるだろう、ともくろんでいたが甘かったようだ。2年足らずでおしゃかとなってしまった。
このまま廃棄するのも惜しいので、自宅にあったスェード革を切り、接着剤で貼りつけてみた。
いつまで持つかわからないが、今後は歩荷(ボッカ)ウォーキング(10~20kgのザックを背負ったウォーキング)時のトレーニングシューズとして、履き続けるつもりだ。
ソールがすり減るまで履き潰したら、きれいに洗って引導を渡してやるとしよう。
なぜ、補修しながら履き続けるのか?
次の写真は、山歩きを始めて買った3足目の靴。同じシリオ社の P.F.640 。
オールヌバック革のトレッキングシューズで、自分でワックス処理をしている。履き口のスポンジ破れ等を補修しながら、13年間はき続けてきた靴だ(ソールは2回交換)。購入時は4万円をわずかに切る値段(現在は税込み 4万6,200円)で、ずいぶん思い切りが必要だったことを覚えている。
シャンク(靴底の芯材)はハードタイプが使用され、岩場でも爪先で立ち込むことができ、縦走登山だけでなく岩稜帯でも安心して歩くことができる。
購入して数年はどこでもこれで歩いていたが、片足870g(26cm、実測値)とさすがに重いので、軽登山靴のP.F.440(片足700g、26cm、実測値)を買い足したのだ。今は冬期の低山、岩場の多い山行、重い荷を背負う時やアルプス遠征等で使用している。
山友曰く「登山靴の性能は年々向上している。古い靴に1万円以上出してソールを貼り替えるより、そこそこの靴を買いつないだ方がいいのでは」と。
そうしたいのは山々なのだが、小生の4Eの足に合う靴がおいそれとは見つからないのだ。
足に合う靴を探し求める苦労を語ると切りが無い。売り場の大半の靴が合わない悲しさ。最後は店員が半ば呆れる始末。デザインや色などは二の次なのだ。
オーダーメイドも考えたが、九州に信頼できる靴屋は見当たらない。ゴローの靴をオーダーできる東京人をうらやましく思ったものだ。
数年間、小指の痛みを我慢しながらの山行を重ねた後に、シリオ社の靴が足に合う(=痛くならない)と分かった時の嬉しさといったらなかった。
結果的には、足に合う数少ない登山靴を手入れして履き続ける、という道を選択することになった次第。
人生最後の(?)軽登山靴候補を検討する
何はともあれ、軽登山靴の新規購入を検討せねばなるまい。イメージとしては、次のような靴になろうか。
- 近隣の低山歩きに使用する靴
現在の山行パターンは、標高2000m以下の山がほとんど。冬の高山を歩くことはまずない。2000m以上は年に1~2回あるかないか。 - 小生の甲高幅広の足に合った靴(4Eサイズ)。ハイカットで軽く、足入れがよい靴。
- 縦走中心の山歩きなので、軽くて歩きやすいことが第一。たまに岩稜帯も歩くので、それなりの硬さのシャンクが入り、爪先の立ち込みもできる靴。
- 上記の条件を満たし、価格は3万円以内。できれば安いにこしたことはない。
具体的には次の候補から選ぶことになりそうだ。
候補1:ツオロミ・ブーツ(ワイド)
モンベル社製のトレッキングブーツ。足囲を大きく設定したワイズ4E相当のモデルで、重さは片足 612g(25.5cm、カタログ値)。価格は¥20,460(税込)とリーズナブル。
モンベルは登山靴の専門メーカーではないので、以前は選択外だったのだが、最近は評判はよいようだ。周囲にも愛用者が増えてきた。
問題は、シャンクの具合とソールがビブラム・ソールではないこと。モンベル社は独自開発の「トレール・グリッパー」というソール素材を使用しており、これがどの程度のグリップ力と耐久性を備えているのか。購入者のレビューが知りたいものだ。
候補2:シリオ社の後継シューズ P.F.441AS
安心のシリオ社で同系統の品番を引き継いだ(と思われる)P.F.441ASは、4E幅で重さは片足590g(26cm、カタログ値)。価格は \33,330(税込み)とモンベルより高めで、予算オーバーだ。
ソールはビブラム社製。「シャンク(芯材)には、同ブランドで2番目に硬いものを使用することで、爪先で立ち込むこともでき、岩稜帯や縦走登山にも対応する。」(『山と渓谷』2019年7月号)らしい。
これ以外の候補は、残念ながら思い当たらない。まぁ、8年前のシリオ一択から、モンベルと比較できるように変わっただけでも有り難いと思うべきだろう。我が人生最後の(?)登山靴となるかもしれないなぁ。