4月3日に新しい登山靴を購入した。シリオ社の P.F.441ASで、ぼちぼち慣らし履きをしているところだ。
今日(4月17日)は3回目の慣らし履きで、福智山(901m)を歩いてきた。
目次
新登山靴はシリオ社製
昨年10月にアッパーのスェード革が裂け、穴が空いたシリオ社の軽登山靴 P.F.440。
小生の甲高幅広の足に合う数少ない登山靴で、ソールを2度貼り替え、ほころびも補修して大事にはき続けてきたもの(その経緯はこちら > )。
まだソールは大丈夫のようなので、自宅にあったスェード革を接着剤で貼り付け、目立たないように靴墨を塗ってみた(笑)。
現在は、歩荷(ボッカ)ウォーキング(10~20kgのザックを背負ったウォーキング)時のトレーニングシューズとして、使用している。ソールがすり減るまで使い切り、引導を渡してやるつもりだ。
代わりとして同じシリオ社のP.F.640を使用してきたが、何しろ重い。ハイキング程度の山歩きでこのオールレザーの靴を履いていると、すれ違う人の視線が妙に気になる。
新しい登山靴を物色し始めて約半年。色々と試し履きを重ねた結果、購入したのがP.F.441AS(P.F.440の後継商品?)だ。
ちなみに小生がほしかったシューズは、次のようなイメージのもの。
- 近隣の山歩きに使用する靴
現在の山行パターンは、標高2000m以下の山がほとんど。日帰り山行や1~2泊の小屋泊まりに使用。 - 小生の甲高幅広の足に合った靴(4Eサイズ)。ハイカットで軽く、足入れがよい靴。
- 縦走中心の山歩きなので、軽くて歩きやすいことが第一。たまに岩場も歩くため、それなりの硬さのシャンクが入り、爪先の立ち込みもできる靴。
- 上記の3条件を満たし、価格は3万円以内。できれば安いにこしたことはない。
実際に購入したのは福岡のラリーグラス大名店。経験豊かで信頼できるスタッフが、嫌な顔ひとつせず親切に対応してくれる。福岡までの交通費を使っても、登山靴はここで買うことにしている。
会員割引きをしてもらえるとはいえ、3万円超の出費に福岡までの交通費は痛い。どうして北九州の登山用品店で買わないかは、知る人ぞ知る。
慣らし履きの実際
新緑がまばゆい4月。すぐにでも山で試してみたいのだが、急いては事をし損じる。
最後の登山靴となるかもしれない(笑)シューズである。じっくり慣らし履きを行い、手なづけていく楽しみも味わうとしよう。老人は急がないのだ。
まずは撥水スプレーをかけ、表面にコーティングをほどこす。スプレー後に1時間乾燥させ、再度スプレーを噴霧。これで汚れがつきにくく、落ちやすくなる(はずだ)。
慣らし履き1回目
慣らし履き1回目は近くの公園で。靴ひもの締め具合はもちろん、ソックス(薄手と中厚手)やインソール(付属品と常用品)を取り替えながら、アスファルト、ジョギングコース、芝生の上を歩きフィット感を試してみる。
少しでも気になる点があればすぐに調節して「足の声」を聞く。時間は1~2時間ほど。この時点で痛いところがあれば、靴の選定が間違っていたことになる。
慣らし履き2回目
2回目は近くの小文字山(366m)を歩いてみた。整地された登山道だが、平地ばかりの公園と違い、上り坂、下り坂、石や木の階段、ちょっとした岩場もある。
歩き慣れたコースを一人でゆっくりと歩き、ここでも納得いくまで調節をしてみる。
ちょっとした石段でも登ったり下ったり、色々と試すことができる。
この靴のソールスタンスは6.5cmだそうだ。
登りではかかとが浮かないか、下りではつま先がアッパーに当たらないか、親指や小指が痛くならないかを確認しながら歩く。
時間は2~3時間。靴擦れ、足の痛み等がなければ、次回は日帰り山行でのチェックとなる。
慣らし履き3回目
3回目は、4~5時間程度の日帰り山行でチェック。ホームグラウンドの福智山(901m)に出かけることにした。
登山口の鱒渕ダムの標高が約150m。 福智山頂は901mなので、標高差約750mを歩くことになる。
急坂やガレ場(大小さまざまな岩や石がゴロゴロ散乱している斜面)、堆積した落ち葉の下りや小川の渡渉と色々な場所を歩いてみる。
長時間歩行による靴擦れや痛みがないかも新たなチェックポイント。
下り坂の落ち葉は意外と滑りやすいもの。
わずか3回の慣らし履き後の印象だが、小生としては「ほぼ満足」である。
この靴の魅力は何と言っても「軽いこと」。P.F.640の重さは片足870g(26cm、実測値)、P.F.440は片足700g(26cm、実測値)。これらに対して、今回購入したP.F.441ASは、600g(26.5cm、実測値)。
P.F.440と比較して、わずか100gの差だが、実際に履いて歩くと感じる重さはかなり違いがある。足上げ、足さばきが楽にでき、筋力の衰えつつある老人には何とも有り難い。
ソールがそこそこ硬いため、ガレ場や岩場も安定して歩けて安心。不整地登山道の急な下りでも、グリップ力は十分。
整地された登山道や舗装道はそこそこ疲れるだろうと思っていたが、実際に歩くとソールの硬さによる疲労はそれほどでもなく、予想以上に歩きやすかった。
気になる点は、以下の2点。
- シューレースが金属ではなく、スェードなので耐久性が気になる。
- 側面にゴムのガードが張られており、ソール張り替え時は一緒に交換となりそう(割り増し料金が必要か?)
何はともあれ、自分の登山靴は信頼できるメーカー製で「納得いくまで選び抜いた」という満足感は、山行中の安心感の拠り所。
今日は新緑がまばゆいほどに美しく、慣らし履きであることを忘れるほどの楽しい山歩きができた。この靴を履いてあちこち歩けると思うと、ワクワクしてくる。
[…] ※ 前回の山道具の記事は、こちら >山道具あれこれ(3) 登山靴(シリオ社P.F.441AS)を購入! […]