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※ 本稿は2018年12月7日の記録を、12月14日にアップしたものです。
カミさんが皇居「乾(いぬい)通り」の紅葉を見てみたいと言う。ネットで検索すると、今年の開催期間は12月1日~12月9日までの9日間とある。事前申し込みの必要もないので、「皇居乾通り→北の丸公園→靖国神社」と、東京の紅葉巡りに出かけようということになった。
昨日(6日)が雨天でほぼ終日室内で過ごしたため、外の空気を吸ってみたくなったという次第。
目次
皇居・乾通りの一般公開とは
「皇居・乾(いぬい)通り一般公開」は、2014年に今上陛下が80歳の傘寿を迎えられたことを記念して初めて行われた。好評であったことから、春の桜の時期と、秋の紅葉の時期に行われているそうである。
普段立ち入ることのできない乾通りの両側には、およそ60本のモミジ類が植えられており、美しい紅葉を楽しみながら散策できるらしい。
週末は大変な混雑となるようで、溢れんばかりの見物客でごった返す光景が、毎年新聞紙面を賑わしている。今年の12月1日(土)は、こんな混雑ぶりだったようだ。
一般公開のコースは皇居南側の『坂下門』から入り、宮内庁庁舎前を通って北側の「乾門」までの約750メートルを一方通行で通り抜けるとのこと。
東京駅から坂下門へ
東京駅丸の内中央口から行幸通りに進むと、黄色に染まった銀杏並木が皇居へといざなってくれるようだ。屋根のない真っ赤な二階建ての「スカイホップバス(SKY HOP BUS)」がさりげなく止まっている。絵になるなぁ。まるでEUの街並みのような雰囲気である。
皇居外苑に入ると、乾通りをめざす人出が増えてくる。テレビで見たことのある「DJポリス」もていねいに案内をしてくれる。田舎者なので、何にでもカメラを向けてしまってごめんなさい。
坂下門に入場するには、一人一人荷物検査とセキュリティ・チェックが必須である。1日数万人にも及ぶ入場者全員のチェックを行うため、大変な数の警察官が動員されているようだ。
小生の荷物検査を担当した警察官は、リュックの重さが気になるようで「何が入っているんですか?」と訪ねること3回。ノートPCやモバイル機器、本、カメラや弁当(二人分)を入れるとかなりの重さになるため、不審な人物と思われたのかもしれない。まぁ、ノートPCを背負って紅葉見物に来るじい様なんて、あまりいないだろうからなぁ。
坂下門をくぐる見物客たち。この門から先は普段立ち入れないエリアである。小生と同様、皆さん興味津々という顔つきであった。
乾通りを散策する
この後は、人の流れに乗って乾通りをそぞろ歩きである。紅葉はすでにピークを過ぎているようだったが、それでもそこここで鮮やかなイロハモミジや銀杏の黄色が目に飛び込んでくる。
乾通りを歩いて気づいたのは、江戸時代のものと思われる建築物や初期江戸城の「道灌堀(どうかんぼり)」が現存していることである。
背後からは「堀の左側が紅葉山で、江戸城の歴史はこの紅葉山から始まったんだ」という声が聞こえる。そう言われるとなんだか有り難い気がしてくるのが不思議である。
時計の針が止まっているような光景があちこちに点在している。皇居はもと江戸城だったんだ、と改めて認識した次第。
北の丸公園で昼食をとる
乾門を出て大通りを渡ると、北の丸公園。日本武道館の横を通ると、コンサートの入場待ちの長い列ができていた。
時計を見ると、12時30分を過ぎている。お腹もすいたので、池と紅葉が眺められるこの場所に腰を下ろし、昼食とする。
本日の昼食は、行きがけに丸ビル地下で購入した「合鴨炭火焼き弁当」(650円)。まさか丸の内でこんなにリーズナブルな弁当が売っているとは思わなかったので、驚きである。
出汁(だし)で炊いたご飯が上品でいい味であった。上に乗った合鴨と煮物もなかなかのうまさ。自分なりに満足したものは、皆さんへの紹介の労を惜しまないのだ。
広々と静かな公園での落ち着いたひととき、とても都心とは思えない。少し歩くとここにも鮮やかな紅葉が‥‥。平日の昼間なので、若い人はあまりいない。自然豊かな皇居周辺は、シニアにおすすめの観光スポットである。
靖国神社を参拝後、日比谷でゴジラ像に挨拶
北の丸公園を抜け左に曲がると、すぐに靖国神社の参道に入る。ここも銀杏並木が美しいところだが、あいにくピークは過ぎてしまったようだ。
本殿に参拝後、鎮霊社にも遙拝(ようはい)し、靖国神社を後にする。
紅葉巡りの帰路、昨年3月に開業した「東京ミッドタウン日比谷」に立ち寄り、ぶらぶらウィンドウ・ショッピング。最後にゴジラ像に挨拶し、皇居のお堀沿いに東京駅へと向かった。
東京駅の夜景も見たかったのだが、早く孫に会いたくなり総武線に乗り込む。それにしてもよく歩いた一日であった。
息子宅に到着したのが17時30分頃。5ヶ月前にはまだハイハイをしていた下の孫(1歳)が、玄関を開けると走り寄ってきたのには驚かされた。上の孫(5歳)もお兄ちゃんぶりが板についてきた。
早めに帰宅した息子も交え、賑やかに鍋を囲む。楽しい食事を堪能することができた。感謝、感謝である。
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