※ 本稿は2020年3月29日の山行記録を、3月31日にアップしたものです。
ブログへの記事アップが滞っているが、これには諸事情があり、その詳細は、いずれ改めて述べることになるだろう。小生の体調を気遣っていただいた方々、ご心配をおかけしています。体調は問題なく、忙しさでブログを書くゆとりがないだけの話です。
後2か月でパールマンション(仮称)の管理組合理事長の任期が終了となる。責任だけはきちんと果たしておこうと考えている次第。
何はともあれ、たまっているストレスを解消すべく、本日は山歩きの日と決めていた。山を楽しんだ後に花見もできる処はと思案した結果、岩石山(がんじゃくさん、454m。福岡県田川郡添田町)に出かけることにした。
目次
コースと活動概要
◆コース及び活動概要
※ 山行軌跡図はYAMAPによるもの。
9:30 添田公園 ~ 展望台~ 10:17-10:22 奥の院~ 10:31岩石山頂(454m)~ 10:43-11:15 八畳岩 ~ 岩石山頂 ~ 鷲越登山口分岐 ~ 11:40 鷲越登山口~(林道歩き)~ 不動滝 ~ 12:30 添田公園
参加メンバー:3人(S氏、N氏、がしん)
活動時間(含む休憩時間) | 3時間00分 |
活動距離 | 5.4km |
高低差 | 350m |
累積標高上り/下り | 421m/462m |
カロリー | 1,445kcal |
※ 途中でコーヒーを飲んだり、花見を楽しんだため、活動時間は参考になりません。
岩石山と川崎エミ子さん
岩石山は、その名のとおり巨岩の多い山だ。454mの低山ながら、山頂には山城の遺跡が残り、添田町の「おらが山」として愛されているらしい。
本日は、よいお天気で桜も満開を迎えそうな気配。しかしコロナウィルスのため、人が多い場所は避けた方がよい。山の後に花見が出来て、同時に人の少ない場所は‥‥、と考えている内にこの山を思い出した。
日田彦山線の2両編成の列車に揺られ、JR添田駅に着いたのが8時48分。トイレを済ませ、駅前の広場からのんびり歩くこと約10分で添田公園のシンボル「平常大門」に到着。
社会福祉施設「そえだジョイ」の左横が正面ルートの登山口となっている。
最初は舗装された道を歩くが、すぐカシやシイなどの自然林の中を歩く登山道となる。登山道はよく整備されているため、迷う心配などない。歩きやすく、ファミリー登山にぴったりの山である。
高度を増すにつれ、花崗岩の上に作られた道が増えてくる。
添田公園から約40分で奥の院(標高約400m)着。白山宮の祠が設けられた広場では、登山者が思い思いに休憩をとっている。前方が開け、西側の展望がよい。
広場の一角に簡易テント(?)が設置され、休憩所となっている。この山が多くの人に愛される「おらが山」であることがよく分かる。
中をのぞくと、右側に小さな木製の名札がずらり。「岩石山登山記録掲示板」とあることから、登山回数を示すものらしい。最多登山数はと見てみると、8千回超が1名、9千回超が1名、「満願」と書かれた横には「川崎エミ子」と記された木札がある。
テントを出て左には、「二万回達成記念 川崎エミ子 平成二十八年十一月二十日」と記された木碑が立てられていた。一日も休まず登ったとしても年365回。2万回を達成するには、55年近くかかる計算だ。実際は、36年間で2万回を達成されたとか。岩石山登山を始めたのが50歳から、というから驚く。
※ 参考記事 > 86歳 岩石山2万回制覇 添田町の川崎さん 36年欠かさず 「一日の健康もらえる」 (西日本新聞、2017年03月25日)
岩崎さんは現在89歳。今も登っていらっしゃると聞く。いつまでもお元気で記録を更新していただきたいものだ。
山頂近くの巨岩で展望を楽しむ
奥の院から約10分足らずで山頂の展望台に到着。時計を見ると10時31分、登山口から約1時間のお手軽山行である。山頂にはかつての山城の天守台跡や、馬場の跡などが残されている。展望台に上り、まずは展望を楽しむことにする。
展望台の基壇に腰掛けていた女性と目が合い、挨拶を交わす。地元の方のようだ。「行くとこないですもんね」と笑い合う。恐るべきは、コロナウィルスの脅威である。
山頂から北東方向へ進み、かつての馬場跡を過ぎると視界が開け、巨岩(獅子岩、梵字岩、国見岩)が視界に入ってくる。
国見岩に立ってみる。すばらしい高度感だ。視線を上げると広々とした展望がずっと続き、爽快な気分になる。北の方角には香春岳と福智山系の山並みがはっきり見える。
国見岩から少し下った場所にあるのが八畳岩。四角い真っ平らな巨岩は、弁当を広げるのにぴったりの場所とみた。
昼食にはまだ早いので、八畳岩に腰を下ろしお茶の時間とする。サーモスのお湯でコーヒーを入れ、持参したお菓子をほおばる。天気よし、展望よし、味もよし。
うぐいすの声が聞こえてくる中で、うららかな陽光を浴びつつ、ぼんやりと周囲の景色を眺めるだけ。昨日までのストレスが、次第に溶けていくような感覚になる。なんにもしない幸せだ。
ぜいたくなコーヒータイムを堪能し、立ち上がると英彦山とその隣の鷹ノ巣山の稜線がすぐそこだ。
下山は、柱穴群の先の分岐を左折し、鷲越登山口経由で林道(舗装道)を歩くことにする。この林道沿いに「全国の桜植栽地」があると聞いていたからだ。分岐から15分ほど歩くと、林道(舗装道)に出合う。
林道出合いの少し先から右へ下る。
すぐに別の林道に出合うので、後はこの林道沿いに下っていくだけで添田公園に着くことができる。
人影もまばらな添田公園でランチを‥‥
添田公園着が12時30分。爛漫と咲き誇る桜花の割に花見客もまばら。みなさん外出を自粛されていると見える。
どのグループも10m以上の距離を置いているようだ。コロナウィルスの感染を意識されているのだろう。
あれこれと場所を探し、この木の下でランチと決めた。咲き誇る無数の花々は、この木が何年もかけて培ってきた命の証。
青空を背景に、淡い桃色の命が幾重にも重なり、今を盛りと咲き乱れる。
「願はくは 花の下にて 春死なむ‥‥」、桜をこよなく愛した西行の歌を思い出しながら、冷たいビールを口に運ぶ。気心の知れたじじい3人だけの花見なので、宴会のように放歌高吟するわけでもない。桜の美しさをじっくり味わい尽くしながら、杯を重ねる。
今日はバーナーを持参して来たので、自作のチキンジャーキー(鶏の干し肉)をあぶってみた。
たっぷりと花とランチを楽しみ、15時台の列車で帰路につく。車窓の桜を眺めているうちに、心地よい眠りが襲ってくる‥‥。
今日も楽しい山歩きができて、幸せな一日だった。有り難い、有り難い。
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