※ 本稿は2019年7月28日の山行記録を、8月15 日にアップしたものです。
7月28日は所属する「アタック山の会」の定例山行日である。本来は阿蘇に登る予定だったが、噴火レベル2で火口から半径1kmは立入禁止と聞き、阿蘇外輪山の北西部に位置する鞍岳・ツームシ山に変更となった。
目次
コースと活動概要
◆コース及び活動概要
※ 山行軌跡図はYAMAPによるもの。
9:36 東登山口(9合目)~ 9:59-10:13 女岳 ~ 10:20-10:57 鞍岳(1,118m) ~ 10:49 馬頭観音~11:35-12:22 ツームシ山 (1,064m) ~(花コース)~女岳分岐~ ~13:15 東登山口
参加メンバー:アタック山の会(12名)
活動時間(含む休憩時間) | 3時間40分 |
活動距離 | 5.5km |
高低差 | 635m |
累積標高 上り/下り | 942m/415m |
消費カロリー | 1,633kcal |
東登山口~鞍岳、涼しく快適な山歩き
阿蘇外輪山とは言え、北九州からはさすがに遠い。午前6時30分に出発し、植木I.C.を降りて一般道を走り、東登山口第一駐車場まで約3時間弱の行程であった。
東登山口は1,000m近い標高のおかげで、涼しくさわやか。気温25度前後の中、樹林帯を登っていく。30度を超える下界の猛暑を忘れるほどだ。
20分ほどの登りで女岳に到着。あいにくどんよりとした雲がたれこめ、せっかくの展望も楽しめそうにない。後ろから「まだ梅雨が明けきってないのかねぇ‥‥」という声も聞こえる。
近くの花を撮影していると、熊本から来たという女性4人が、「空、空!」と上空を指さす。その指を目で追い上空を見上げると‥‥、みるみるうちに青空が広がっているではないか。
未だ本格的な夏空とは言えぬが、ぬけるような青空を眺めていると、テンションが次第に上がってくる。
さぁ、気分が高揚してきたところで、向こうに見える鞍岳を目ざすとしよう。日差しは強いが、気温が低いので爽やかだ。なだらかな稜線を風に吹かれながら、快調に歩を進めていく。
鞍岳(1,118m)着が10時20分、登山口から1時間足らずで最初のピークである。鞍岳頂上まで約700m、高度差120m足らずのコース、ファミリーハイキングにぴったりの山だなぁ。何でも「全国遊歩百選」に選ばれているらしい。ここでも360度の展望を楽しみ、記念撮影。
出典:「カラスのホームページ」
ツームシ山の大展望に驚く
鞍岳の北東尾根をたどると、ツームシ山にいたる。ゆるやかな稜線歩きが続くこのミニ縦走路も、実に歩きやすいいいコース。トレラン姿で登ってきた女性を鞍岳山頂で見かけたなぁ。きっと走りやすい道なのだろう。
「ツームシ」という奇妙な名前の由来を調べると、熊本方言で「ツームシ」とは「カブト虫、コガネムシ、玉虫」のことを言うとか。「ツウ」すなわち「かさぶた」みたいに堅いもので覆われた虫の総称らしい。
ツームシ山には、カブト虫や玉虫のたぐいが多く生息しているのだろうか? それとも「ツームシ」が大発生した伝承でもあったのか?
松、ナラ、モミジ、クロモジなどの自然林の中をのんびり歩く。ちょっとした森林浴の気分だ。樹林帯を抜け、低草が生い茂る鞍部では、夏の山野草が目をなごませてくれる。鮮やかなユウスゲの黄色が印象的だった。
ツームシ山頂への最後の登りで振り返ると、先ほど登った鞍岳(男岳)と女岳が目に入る。山ろくの菊池市側から眺めると、馬の鞍のように見えるのが山名の由来らしい。なるほどね。
11時35分、ツームシ山頂(1,064m)に着。ここからの360度の展望は見事であった。広くなだらかな山頂に立つと、真っ先に飛び込んでくるのは阿蘇五岳の雄姿。中岳からは噴煙が立ち昇っている。左後方に目をやるとくじゅう連山の山並みも目に入る。
空気の澄んだ冬空のようなクリアな山容は期待できないが、それでも噴煙を上げる阿蘇の堂々たる姿には圧倒される。
思い思いの場所で昼食をとることなり、女性陣は低木の日陰に集合。小生は360度の大展望を楽しみながら、ランチを食べることにする。
阿蘇五岳とくじゅう連山を同時に遠望できるのは「ここしかない!」、と狙った場所には既に先客が‥‥。恐らく地元のベテラン登山者の方であろう。絶好の位置取りには脱帽するしかない。折り畳み椅子に腰掛け、悠然と弁当をつかう姿には、何か近寄りがたいオーラさえ感じられる。
この方の後方に腰をおろし、コンビニで買った蕎麦といなり寿司を取り出す。大展望を楽しみながら食べるとろろ蕎麦は、絶妙の味であった。
復路は、鞍岳にもどる縦走路の途中から「花コース」をたどり、女岳分岐から左に折れ、第一駐車場に着いたのが13時15分。約3時間40分の気持ちのよい山歩きであった。
おまけに
帰りは山ろくのレジャー施設?温泉「四季の里旭志」で汗を流し、ノンアルコールビールで喉を潤す。極楽、極楽‥‥。
帰路の九州自動車道は大渋滞であったが、ハンドルを握りながら楽しい話題を提供してくれたY氏に感謝である。
この日、メンバーのU氏からいただいた雑誌『趣味の山野草』(2019年7月号)。U氏の原稿と共に小生の写真(1枚のみ)も掲載されたため、記念に頂戴した。有り難い、有り難い。
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