※ 本稿は2020年8月1日の山行記録を、8月3日にアップしたものです。
2020年7月30日、福岡管区気象台から梅雨明け宣言が出された。長い長い梅雨がやっと明けたのだ。
さっそく、8月1日(土)に三郡山(935.9m)へ出かけることにした。
コースと活動概要
◆コース及び活動概要
※ 山行軌跡図はYAMAPによるもの。
08:02 昭和の森・猫石側キャンプ場駐車場 ~ (河原谷コース)~09:23-9:36 難所ヶ滝 ~ 10:06 三郡縦走路出合~ 10:21-10:30 頭巾山 ~ 10:51-11:30 三郡山 ~ 12:31 内ヶ畑コース分岐 ~ (内ヶ畑コース)~ 13:25 内ヶ畑コース登山口 ~ 13:45 猫石側キャンプ場駐車場
参加メンバー:3人(B氏、N氏、がしん)
活動時間(含む休憩時間) | 5時間46分(行動時間4時間44分、休憩時間1時間2分) |
活動距離 | 9.2km |
累積標高上り/下り | 841m/839m |
カロリー | 2,633kcal |
活動レポート
福岡県宇美町の昭和の森一本松公園着が午前7時40分頃。猫石側キャンプ場の駐車場(15台程度駐車可)で準備を整え、8時過ぎには出発。
久しぶりの山行なので、テンションは高めである。同行のB氏、N氏の足取りも心なしか軽い。
舗装道を約100m下ると、河原谷(ごうらだに)コースへの分岐標識に出合う。右の「難所ヶ滝」を選び、林道を進んでいく。
両側の杉林を眺めながら緩やかな坂道をしばらく登っていくと、やがて両側の景観は自然林に変わり、道も登山道らしくなってくる。
出発して約50分、苔むした岩が目立ち始め、傾斜も険しさを増し始める。長い梅雨の間、ろくに山に出かけていないため、体が重いといったらない。
おまけに蒸し暑さもあり、汗がとめどなく流れ落ちてくる(この日の福岡地区の予想最高気温は33度だった)。
「暑い! きつい!」を繰り返していると、水場を発見。顔を洗い、水に浸したタオルを首に当てるとひんやりと心地よい。視線を上げると強い日差しに照らされた緑が、夏の濃い色彩に変わっている。
長雨とコロナによる巣ごもりで気づかなかったが、季節はとうに盛夏を迎えているようだ。
「小つらら前」を過ぎ、ゴロ石の急登をあえぎながら登ると、難所ヶ滝へ到着。出発して1時間20分だ。滝と言っても、普段は高く大きな岩壁に水が伝っているだけで、滝のような流れがあるわけではない。
これが厳冬期になると岩を伝う水が氷結し、まことに見事な氷瀑に変わる。その美しさがテレビや新聞で紹介され、「一目見よう」と登山者が殺到する名所になるから面白い。
河原谷の大つらら(通称:難所ヶ滝、出典:福岡市公式シティガイド「よかなび」)
難所ヶ滝を左に回り込み、三郡縦走路をめざして登り続ける。30分ほどの登りで再び汗が噴き出し、タオルがびっしょり濡れるほどだ。
10時6分、縦走路出合着。出発してから2時間の登りだった。樹間を吹き抜ける風が涼しくて実に心地よい。木陰で一息つき、喉を潤す。
さあ、ここから先は、大好きな三郡縦走路だ。高度計をのぞくと標高850m、下界との温度差は約5度、気温は26~27度ぐらいか。縦走路の両側を覆う樹木の陰と稜線を吹く風が実に心地よい。
「この縦走路、夏に歩くのにもってこいですね」とN氏。意外な穴場を発見した気分だ。
福岡の岳人の足で踏み固められた縦走路。どこまでも歩いていけそうな気持ちのよい道。気のおけない者どうしの会話も弾み、いつとはなしに声も大きくなる。
前方からトレラン中の若者が3人現れるや否や、挨拶をしてさっと走り抜けていく。先ほど我々を追い抜いていった3人だ。
「若いなぁ」と思わず羨望の声が出てしまう。この日は、他にも数名のランナーに遭遇した。
全く若くない我々は、重いザックを背負い、頭巾山(とっきんやま)に寄り道し、そのまま三郡山頂へ。
三郡山頂の航空自衛隊監視レーダー。初めて登頂した時は「何て興ざめな施設なんだ」と違和感を感じたが、今では三郡山のシンボルのように見えてくる。
我々に続いて到着した若者、今年の5月から山歩きを始めたそうで、三郡山は今日が初めてとのこと。
「登りたい山がたくさんあって、迷っています」とおっしゃる。
しっかり楽しんでください。「人生、楽しんだ者勝ち」です。
山頂の直射日光を避け、縦走路脇の木陰で涼みながらランチとしゃれこむ。
昼食後は、若杉山に向かう縦走路をのんびり歩き、適当な分岐から下山するだけだ。今日は内ヶ畑コースで下山することにする。
12時30分に内ヶ畑分岐着。ここから左に折れ下山する。
分岐から先は、西へ伸びるゆるやかな傾斜の尾根道を下っていくだけである。
分岐から1時間弱、内ヶ畑コース登山口に着くと賑やかな声が聞こえてきた。見るとテント、バーベキューの煙、川遊びに興じる子どもたちの水着姿‥‥、こんな光景が広がっていた。
どうやら、この昭和の森公園は川遊びとバーベキューの定番スポットのようだ。多くの子ども連れが押し寄せ、公園中にあふれている。
重いザックを背負い、汗まみれで疲労感ただよう小生らは、正直「浮いて」いた。居心地の悪さを感じつつ、駐車場へそそくさと足を速めるしかない。
下山後の温泉は、「レトロな情緒」が味わえる都久志の湯。暑くて、きつくて、汗まみれの一日だったが、一汗流した後の爽快感は格別である。
今晩はソロでテント泊を楽しむというB氏を猫石側キャンプ場まで送り、帰路につく。
「ここで冬キャンプをして鍋で一杯やり、翌朝人の少ない時間帯に難所ヶ滝の大つらら観賞しては」とふと思いつく。悪くないプランだ。
問題は、厳冬期2月に一緒につき合ってくれる御仁がいるかどうかである。
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