※ 本稿は2019年4月20日の山行記録を、4月25日にアップしたものです。
大分県で最も早くミヤマキリシマが開花する、速見郡日出町の経塚山(きょうづかやま・610m)。所属するアタック山の会の5月例会山行(5/12)の下見に出かけてきた。山頂のミヤマキリシマ自生地では、既に数輪が開花しており、どの株もしっかり花芽がふくらみ期待がもてそうだ。
目次
今回のお題とコース
今回の山行のお題は
-
5月例会山行の下見(駐車場、トイレの位置、コース選定、ミヤマキリシマの開花状況の確認等)
- 新緑と春の花を楽しむ。
◆コース及び活動概要
※ 山行軌跡図はYAMAPによるもの。
08:44 山田湧水~(西鹿鳴越コース)~09:47 西鹿鳴越~10:25-11:01 経塚山~(法花寺コース)~11:22 展望所~11:49 奥の院~11:59-12:25 十三仏~(広域農道)~12:58 山田湧水
参加メンバー:4人(S氏、K氏、Y氏、がしん)
活動時間(含む休憩時間) | 4時間14分 |
活動距離 | 7.4km |
高低差 | 474m |
累積標高上り/下り | 725m/734m |
カロリー | 1,941kcal |
ザビエルが訪れた西鹿鳴越(にしかなごえ)コースを歩く
大分自動車道速見(はやみ)ICを下車し、下道を走って「山田湧水」前の駐車場に着いたのが8時30分前。山田湧水は鹿鳴越連山の伏流水が湧き出ており、水汲み場には既に2~3台の車が駐車していた。駐車場は10台以上とめられそうだ。
湧水場から50mほど歩いた登山口には、フランシスコ・ザビエルのイラスト入りの案内標識が立てられている。この西鹿鳴越(にしかなごえ)道は、かつてザビエルが府内(現大分市)に布教におもむく時に通った古道らしい。
しばらくは舗装道路が続き、やがて自然林の中の登山道に変わる。
一目城・旧石切場跡を通り過ぎる。ここは日出藩の石切場だった場所だとか。
このコースは比較的緩やかな勾配で、気持ちのよい自然林歩きが続く。
ススキの中に道が開けて車道に出る。どうやらここが西鹿鳴越の峠のようだ。前方にめざす経塚山のゆったりした山容が見えてくる。ここから舗装道路歩きとなる。
「足下に枯れ木が‥‥」と思ったら、体長1mを越す蛇だった。いやにのんきな蛇で、悠然とアスファルトの上を這っていく。
山桜(?)の大木がそこここに目に入る。清楚な白い花が目にしみ入るようで、思わず見ほれてしまう。
新緑の美しさにもいやされる。山が最も生命力に満ちてくる季節だ。
花芽ぷっくり、山頂のミヤマキリシマ
10時25分経塚山頂着。登山口より約1時間40分ほどの歩きやすい往路だった。山頂は広々としており、ミヤマキリシマだらけである。こんな場所にミヤマキリシマの群生地があるとは全く知らなかった。
(経塚山の)山頂付近にはミヤマキリシマの群生地(約20ヘクタール)があります。ミヤマキリシマの群生条件は標高800メートル以上の高地といわれていますが、ここはそれよりも低地に群生しており、県内でも最も早く開花することで知られています。1974年には県の天然記念物に指定されました。
(出典:大分県観光情報公式サイト)
よく見ると、既に数輪のミヤマキリシマが開花している。今年初めてのミヤマである。どの株の花芽もぷっくりと膨らんでおり、これは来月の山行が楽しみだ。
春霞かPM2.5のせいかは不明だが、展望は今ひとつ。ランチの時間には早すぎるのでここでコーヒーを楽しみ、しばらく春の日差しを浴び、まったりとした時を楽しむ。
下りは法花寺(ほけじ)コースを歩く
下りは最近開かれたという「法花寺(ほけじ)コース」を歩くことにする。山頂から往路を2分ほど戻り、右折。ピンクのテープを頼りに樹林帯の中を進んで行くとすぐに視界が開け、大規模な伐採地に出合う。
伐採地から振り返った、山頂方面。
この辺りでピンクのテープが見当たらなくなり、道を見失ってしまう。どうやら作業道を開く際に、登山道を崩してしまったようだ。地図を確認し、作業道に沿った尾根をそのまま下ることにした。しばらく歩くとテープを発見、右の樹林帯に登山道が続いている。
樹林帯に入ると、すぐに展望所に行き当たる。私設の展望台(?)が作られていた。あいにく霞んで展望が利かず、ハシゴを登る気になれない。晴れていれば、眼下に別府湾と豊後の町がはっきりと見下ろせるのだが‥‥。
展望所を過ぎると、尾根の急降下が待ちかまえている。虎ロープが張られているが、かなりの急勾配が長く続く。立木につかまりながら、一歩々々慎重に下っていく。
S氏曰く、「この急坂は、登りに歩いた方がいいかな」と。同感である。
急坂の勾配がゆるんでくると、白い道標が表れる。道は3方向に分かれるが、どの道でも最終的には法花寺に着くようだ。小生らは奥の院コースを選択する。
奥の院を過ぎると、右下に絶壁が見え下に車道がかいま見える。絶壁を斜めに下る長い鎖場を慎重に降りると、十三仏が祀られた空き地に出合う。
時間は正午近く、ここで昼食とした。周囲の新緑が本当に美しい。蛍光色の新芽を眺めながら、のんびりお握りをほおばり、雑談に興じる。
十三仏前の車道を下り、法花地区に出る。広域農道をゆっくり下り、車を駐車している山田湧水まで登り返す。最後の山田湧水への登り返しが辛い。一番若いY氏はさっそうと歩くが、小生なんぞアゴが上がりそうだ。山行当日は、車を1台デポしておいた方がよさそうである。
舗装道歩きが約20分、駐車場着が12時58分。おかげさまで今日も楽しい山歩きができた。帰宅後のビールが楽しみだ。
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