※ 本稿は2019年4月21日の山行記録を、4月27 日にアップしたものです。
所属している「アタック山の会」の4月定例山行は、佐賀の天山(てんざん・1046m)。昨日の経塚山(大分県)に続き、本日は佐賀県の山歩きである。東奔西走で遊び回っているようで、世間の皆様に申し訳ない気がしないでもない。
目次
今回のコースと活動概要
◆コース及び活動概要
※ 山行軌跡図はYAMAPによるもの。
09:33 七曲峠~11:42-12:24 天山~13:54 七曲峠(ピストン)
参加メンバー:12名
活動時間(含む休憩時間) | 4時間20分 |
活動距離 | 7.6km |
高低差 | 391m |
累積標高 上り/下り | 679m/674m |
カロリー | 2,141kcal |
「山笑う」春の到来
昨日の経塚山(大分県)に続き、本日は佐賀の名峰天山(てんざん)を歩く。アタック山の会の4月定例山行である。
九州自動車道から長崎自動車道へ乗り換え、金立(きんりゅう)SAでトイレ休憩。車から降りて周囲の山を眺めると、見事な新緑のグラデーションが目に入り、思わずパチリ。濃く淡く染め分けられた新緑に、しばし見とれてしまった。植物に詳しいU氏に尋ねると、クリーム色の部分は椎の花だそうだ。
そう言えば、春の季語に「山笑う」というのがあったなぁ。木々が淡く芽吹き、新緑で濃く淡く染まっていく山容を、山が微笑むと見なしたものだったろうか。言い得て妙である。
午前7時に北九州を出発し、登山口の七曲峠に着いたのが9時20分頃。5台ほどの駐車スペースにかろうじて車を停めることができた。
七曲峠から山頂へトレッキング、歩くだけで幸せになる道
天山は「佐賀県のシンボル的な存在の山」(『佐賀県の山』、山と渓谷社)らしい。標高は1,046m。山頂は東西4kmにわたって草原が広がる平頂峰で、その雄大な展望には定評がある。いつも拝見しているブログ「一日の王」のタクさんがよく登っているので、小生にはいささかなじみのある山だ。
ストレッチを済ませて、さっそく登山口へ。今日のリーダーはY氏のようだ。しばらくは階段状の登路を登っていく。
自然林の中、ゆるやかな勾配の快適な登山道をゆっくりと歩く。鳥の鳴き声があちこちから聞こえる。いい雰囲気だ。道も標識も、よく整備されている
新緑のトンネル、若葉からこぼれ落ちる木洩れ日を受けて歩く。ただ歩くだけで幸せな気分になってくる。
50分ほど歩くと樹林帯が途切れ、クマザサやススキが広がる草原が開けてくる。日差しも強まり、じんわりと汗がにじんでくるのがわかる。
七曲峠から山頂をめざすこのコースは、およそ3分の1は美しい自然林の道、残りの3分の2は草原を歩く開放的な道が山頂まで続いている。晴れた空、さわやかな風、左手に佐賀平野、右手に背振山系の山々を望みながら歩く。いいじゃないか。テンションがじわじわと上がってくる。
草原の木立にも、柔らかな新緑があざやかだ。
これは「バイカイカリソウ」という花だとか。小さくて清楚なところがいい。帰宅して調べると、強壮剤の原料となることが分かった(笑)。
山頂が近づくと、傾斜も急なところがでてくる。
あれが山頂のようだ。一歩歩けば、一歩近づいてくる。山頂まで続く長い草原歩き、じっくり楽しませてもらおう。
11時42分に山頂着。歩くことそれ自体が楽しくなる往路だった。すでに多くのハイカーたちが、思い思いの場所に腰を下ろしてくつろいでいる。家族連れも多く、この山の人気の高さがうかがえる。
山頂から七曲峠へ
天山の良さは、広々とした山頂と360度さえぎるもののない大展望だ。あいにくこの日は霞がかかり、視界はいいとは言えない。はるか遠くに雲仙普賢岳が、ぼんやりかすんで見える。
この日大活躍したのは、日差しを避けるため帽子に垂らした日よけ布。「横井庄一さんルック」という言葉に誰も違和感を感じないのは、さすがである。もうすぐ御代がわり、昭和は遠くなりにけりだ。
食後に記念写真をパチリ。総勢12名の勇姿である。
さて、下山は往路をもどるのみ。向こうに見えるのは彦岳か。
春爛漫の草原歩きを楽しみつつ、ゆるりと下るとしよう。
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