山行記録

三俣山、期待した紅葉はまだまだであった

投稿日:2021年10月27日 更新日:

くじゅう連山 三俣山

三俣山本峰から見下ろす大鍋、色づきは未だしの感だ。

 例年10月20日を過ぎると、くじゅう連山では大船山の御池、三俣山の大鍋の紅葉が見頃を迎える。今年も錦繍の彩りを味わおうと、三俣山に出かけてきた。

 結果はご覧の通り。紅葉の色さえほとんど分からないようなありさまで、いささか拍子抜けの思いであった。

※ 本稿は2021年10月23日の山行記録を、10月27日にアップしたものです。

コースと活動概要

◆コース及び活動概要
※ 山行軌跡図はYAMAPによるもの。山行軌跡図(三俣山)

0730 長者原登山口 ~ 0911 スガモリ越 ~ 0949 三俣山西峰 ~ 1020-1050 本峰(1,745m)~ 1113 北峰 ~ 1156-1233 大鍋底(昼食) ~ 1310 南峰 ~ 分岐 ~ 1344 西峰 ~ 1406 スガモリ越 ~ 1528 長者原登山口 

※ 参加メンバー:4名(B氏、N氏、N氏の奥様、がしん)

活動時間(含む休憩時間) 7時間58分
活動距離 11.4km
累積標高上り/下り 1,055m/1,049m
カロリー 4,149kcal

※ 何度も休憩をとったため、活動時間は参考になりません。

 

写真中心の山行メモ

 長者原登山口を午前7時30分に出発。我々と同様、スガモリ越をめざすグループがそこここに。

くじゅう連山 三俣山

 硫黄山道路を50mほど進むと、登山者用の臨時駐車場が開設されていた。
 紅葉シーズンに入り駐車場の混雑緩和のため、11月28(日)まで開設とのこと。

くじゅう連山 三俣山

 2020年7月の豪雨で大規模な土石流が発生した箇所にさしかかる。「土日祝日のみ通行可能です」との看板が目に入る。

くじゅう連山 三俣山

 土石流で樹木がなぎ倒され、冷蔵庫ほどの大きさの石がゴロゴロ転がっている。横倒しになった木々が何とも痛ましい。

くじゅう連山 三俣山

 土石流に浸食された面積の広さに圧倒されてしまいそうだ。自然の猛威に言葉も出ない。

くじゅう連山 三俣山

 登山口から1時間ほど汗を流すと、大曲からの登山道と合流。朝の陽光に輝くススキが美しい。

くじゅう連山 三俣山

 N氏の奥様、この日は念願の「三俣山お鉢巡り」ができるというので、出発時からハイテンション。足取りも軽やかに先頭を切り、ぐいぐいと男どもを引っ張っていく。

くじゅう連山 三俣山

 9時11分、スガモリ峠着。峠の休憩所は、多くの登山者で賑わっている。

くじゅう連山 三俣山

 この日は三俣山の紅葉目当ての団体さんが何グループも入山しており、スガモリから西峰までの登路はけっこうな混雑だった。
 見上げると、人、人、人‥‥。

くじゅう連山 三俣山

 振り返ると、次々に後に続く人の列。早く行けとせかされているようで、落ち着かない。

くじゅう連山 三俣山

 こんな時は登路を外れて一息入れ、周囲の雄大な風景を眺めるに限る。
 中岳、久住山、星生山を背景に、北千里ヶ浜を歩く登山者が豆粒のように見える。

くじゅう連山 三俣山

 西峰を経て本峰(1,745m)に到着したのが10時20分。ここも多くの登山者で一杯だ。

くじゅう連山 三俣山

 いくら探しても先行する3名の姿が見えないので電話すると、Ⅳ峰にいるとのこと。どうやら分岐で右と左を取り違えたらしい。
 3人を待ちながら大鍋を覗いてみると‥‥、残念! 期待した彩りにはほど遠く、あちこちで失望の声が聞こえてくる。

くじゅう連山 三俣山

 「寂しいねぇ」「今年は紅葉が遅いんだ」「大船山も全然色づいてないよ」と。まぁ、こればかりは自然の摂理。仕方あるまい。
 秋晴れの好天に恵まれたことに感謝するとしよう。

くじゅう連山 三俣山

 気を取り直し、遅れて到着した3名とお鉢巡りを楽しむことにする。

 本峰山頂から急降下のような下りをロープを頼りに降りていき、鞍部から北峰に向け急登を登り返す。南峰から本峰へ続く大鍋の懸崖、ここでもほとんど色づきは見られない。

くじゅう連山 三俣山

 北峰山頂の岩場から、切れ落ちた大鍋の底を見下ろす。高度感はなかなかのもの。

くじゅう連山 三俣山

 「高所恐怖症なんです」と自称していたN氏の奥様も、少しずつ慣れてきた模様。

くじゅう連山 三俣山

 やっと色づき始めた紅葉を見つけ、パチリ。

くじゅう連山 三俣山

 北峰を下ったところにある岩場、紅葉のビュースポットなのだが、寂しい限りである。

くじゅう連山 三俣山

 紅葉最盛期の頃は、こんな絶景を見せてくれるのに。

くじゅう連山 三俣山

2018年10月20日撮影

 11時56分、大鍋の底(噴火口跡)でランチを食べることにする。我々以外に1グループがいるだけで、ほぼ独占状態であった。

くじゅう連山 三俣山

 シートに腰を降ろし登山靴を脱いで、ゆったりとランチを楽しむ。いつもなら360度紅葉のグラデーションを楽しめるのだが、残念至極である。

 

くじゅう連山 三俣山

 晴天と紅葉のタイミングに恵まれると、こんな風景を眺めながらのぜいたくなランチとなる。

くじゅう連山 三俣山

2018年10月20日撮影

 食後のコーヒーを楽しんだ後は、大鍋の底から急登を登り返す。食後のせいか、体が重い。

 あえぎながら南峰山頂に着いたのが13時10分。
 「すいません、写真を撮ってもらえますか?」と声をかけてきたお嬢さん。山頂標識に右手をかけ、そのまま背中をこちらに向けポーズ‥‥。初めて目にするこのポーズ、すこぶる新鮮であった。

くじゅう連山 三俣山

 「あっ、うろこ雲!」という声で視線を上げると、なるほど。高く澄んだ秋空に密集する鱗雲、いいねぇ。

くじゅう連山 三俣山

 Ⅳ峰と本峰間の分岐を過ぎれば、往路をたどって下山するのみ、と気楽に考えていたが、この日のスガモリから先は実に長かった(小生にとっては)。

くじゅう連山 三俣山

 半ばヘロヘロ状態で長者原に着いたのが15時28分。休憩を多くとったとはいえ、8時間近く活動したことになる。

 振り返ると、堂々とそびえる三俣山が「また来いよ」と言っているようだった。

くじゅう連山 三俣山

 紅葉にはまだ早かったが、今日も楽しい山歩きだった。

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