山行記録

黒岳、長時間の雨中山行でずぶ濡れとなる。

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黒岳 男池

男池園地からかくし水までの原生林の緑

※ 本稿は2019年8月24日の山行記録を、8月27 日にアップしたものです。

 8月24日は所属する「アタック山の会」の定例山行日。今月はくじゅう連山の黒岳(高塚山)登頂後に山ろくを周回し、黒嶽荘宿泊というお泊まり山行の予定だった。

 しかし降り続く雨に打たれ、途中撤退を余儀なくされてしまった。

目次

コースと活動概要

◆コース及び活動概要
※ 山行軌跡図はYAMAPによるもの。黒岳 山行軌跡図

09:37 男池園地 ~ かくし水 ~ 11:02 ソババッケ ~ 12:35-13:05 風穴近くの広場(昼食)~ ソババッケ ~ かくし水 ~ 15:27 男池園地

参加メンバー:アタック山の会(11名)

活動時間(含む休憩時間) 5時間56分
活動距離 7.1km
高低差 444m
累積標高 上り/下り 916m/918m
消費カロリー 2,947kcal

 

男池園地~風穴近くの空き地

 男池園地(標高870m)の駐車場着が9時過ぎ。車の外に出ると、さすがに涼しい。半袖ではだ寒さを感じるほどのの気温である。

 本来は「男池~風穴~高塚山~天狗岩~風穴~雨堤~黒嶽荘」という黒岳の魅力満載の7時間コースだったが、天気予報は雨。ともかく風穴(ふうけつ)まで行き、後は臨機応変に判断しようということで、出発。

 清掃協力金100円を支払い、男池園地に入るとキツネノカミソリの群生が出迎えてくれる。

キツネノカミソリ

キツネノカミソリがまだ咲いていた

 男池からかくし水までの登路は、緑豊かな自然林の中を歩く登山道。大好きな道だ。雨もまだ落ちては来ないので、ルンルン気分の山歩きである。

黒岳

 かくし水を過ぎたあたりからレインウェアを着用。皆さんさすがに手早い。11人全員がレインウェアを着用し終えるまで、数分程度であった。

黒岳

 ここから先は、登路の斜度も増してくる。

黒岳

 「ソババッケ」は雨のため泥沼状態、足をとられないようにそろりそろりと歩を進める。

黒岳 ソババッケ

 ソババッケを過ぎたあたりから本降りとなり、カメラも取り出せない。大船山と黒岳の谷間に相当する「奥ぜり」に進むと、風化した大小の溶岩が積み重なった道が延々と続く。

 レインウェアで歩きにくい上、岩が滑るので細心の注意を払い、一歩一歩確実に歩を進めていく。歩行スピードがかなり落ちているのが分かる。

 

復路でレインウェアの手入れ不足に泣く

 風穴の少し手前に位置する空き地についたのが12時30分頃。標準コースタイムが約2時間だから、1時間オーバーだ。雨が止む気配もなく、天候も悪化するばかりなので、ここで昼食をとり、往路を引き返す指示がリーダーから出る。 

 雨に打たれつつ、各人が思い思いの場所で食事をとる。食事を味わうというより、エネルギーを補給する感じで、おにぎりやパンを口に入れる。立ったまま行動食をほおばるメンバーも。

黒岳

 復路は岩ゴロ道での万一の転倒に備え、全員ヘルメットを着用。

黒岳 往路をピストンする面白みのない歩きとなる上に、雨脚が弱まる気配はまるでない。ひどい時にはシャワーの中を歩いているようだ。

 歩行時間が4時間を越えたあたりで、小生の手入れ不足のレインウェアは防水(撥水?)が利かなくなり、中に着た衣服が濡れ始めてくる。そういえば、1年くらい手入れをしていなかったなぁ、と反省することしきり。「日頃往生」とはよく言ったものだ。

 ザック内の荷物は、完全防水のスタッフバッグで保護しているから心配ないが、ザックカバーなんぞ気休めに過ぎないことがよく分かる。帰路は写真を撮る余裕もなく、ただただ登山口へと歩き続けるのみであった。

 まぁ、雨中山行のトレーニングと思うしかないなぁ。

 

黒嶽荘にて山の幸を堪能する

 男池園地着が15時27分。風穴まで往復しただけの歩きだったが、山行時間約6時間は長すぎである。このうち4時間余りは雨に濡れながらの歩きだったわけで、ほぼずぶ濡れ状態である。すぐに雨具を脱ぎ、今夜の宿「黒嶽荘」に車を走らせる。

黒嶽荘

今夜の宿「黒嶽荘」(8/25朝に撮影)

 宿に着くと、さっそくお風呂へ。炭酸泉の風呂は3人ずつしか入れないスペースだったが、肩までお湯に浸かったときの心地よさと言ったらない。思わずうめき声(?)が出てくるほどだ。

 右の浴槽は湧出したままの冷泉、左はそれを沸かしたもののようだ。細かい炭酸の泡が肌にまとわりついてくる。お湯と冷泉と交互に数回入ると効果が高いそうだが、もはや入浴後のビールがちらつきそれどころではない。

黒嶽荘

 一汗流し別棟に入ると、すでに炉には炭が炎を上げ、地鶏がてんこ盛り状態。

黒嶽荘 夕食

 山歩きを終え、温泉に入り、飲む酒のうまさはたとえようがない。地鶏のあぶり焼きとヤマメの塩焼き、その他山菜を堪能しながら、話に花が咲く。

黒嶽荘

 この後、部屋に戻り、二次会が始まったのは、言うまでもない。

 翌朝の朝食。これもうまかった。炭酸水で炊いたご飯は香り高く、地元の食材を使ったおかずも滋味があって格別の味。久しぶりにご飯のおかわりをしたほどだ。他の男性メンバーも、ほとんどご飯2杯完食であった。

黒嶽荘の朝食

 ゆっくり食事を終え、午前8時に黒嶽荘を出発。いい宿であった。これで1泊2食税込7,350円(2019年8月現在)とはありがたい。

 雨でずぶ濡れになった山歩きだったが、終わってみればこれもまたよし。楽しく思い出に残る山行であった。

 お世話をしていただいたSリーダーに改めて感謝!

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