4月25日(日)、本日は所属する「アタック山の会」の4月例会山行。登るのは、大分県杵築市山香町にある津波戸山(つわどさん)。標高わずか529mの低山ながら奇岩が屹立し、岩場歩きのスリルが楽しめるアスレチックコースのような山である。
※ 本稿は2021年4月25日の山行記録を、4月28日にアップしたものです。
目次
コースと活動概要
◆コース及び活動概要
クリックすると大きくなります(出典:山旅クラブ Timber Line )
08:55 駐車場 ~ 海蔵寺跡 ~ 分岐 ~(西尾根コース)~ 10:13 左京の橋 ~ 10:44 針の耳 ~ 11:45 水月寺奥の院 ~ 11:55 稜線出合 ~ 12:05 山頂 ~ 12:09 西展望所 ~ 山頂 ~ 稜線出合 ~ 40番石仏~(東尾根コース)~ 弘法大師像 ~ 14:01 88番石仏 ~ 合流地点 ~ 14:48 駐車場
※ 参加メンバー:アタック山の会メンバー(9人)
西尾根の岩稜を登る
小倉南区の集合場所を7時に出発。北九州空港I.C.から東九州自動車道を走り、宇佐I.C.を降りて「まほろば物産館」で弁当調達。国道10号線を下り、地元の方々が整備してくださった駐車場着が8時40分。
8時55分に駐車場を出発し、小川に沿って集落の中の細い道を20分ほど登ると、登山口に行き当たる。
登山口には大きな案内板と道標が設置されており、まず間違うことはない。
「海蔵寺跡」で右をとり、そのままガレ谷をつめていく。
しばらくすると巡拝路が左(西尾根ルート)右(東尾根ルート)に別れる分岐に出合う。我々は素直に左をとり、ガレ岩が目立ち始める谷をさらに詰めていく。
露岩帯を左に回り込むと、岩尾根の取り付き地点が見えてくる。ここからきつくて楽しい岩尾根登りが始まる。
両手両足を使い、岩をつかみ鎖を頼りに高度を稼いでいく。マスクが邪魔してなかなか呼吸ができない。ヘルメットからは汗がしたたり落ちてくる。
きつい登りが一段落し、眺望の利いた岩場で息を整え、周囲を見回す。
眼下の集落が遠くに見える。高度感もなかなかのものだ。
さあ、お楽しみはこれから。眺望を楽しみながらの岩尾根歩きの始まりだ。
次の目標は、あの岩の上部に祀られた石仏だ。
無造作に渡された石橋、下は切れ落ちた崖で何もない。足を踏み外せばただではすまないのだが、楽々と渡る人もいる。
無事に「左京の橋」を渡り終えたNさん、とても「アラ古希」とは思えない身のこなし。岩場のスリルを存分に楽しんでいらっしゃる。
青空を背景に鋭角の山頂が美しい津波戸山。そびえ立つ岩峰が新緑に埋まり、目に鮮やかだ。
これからいったん渓谷に下り、隣の岩尾根に登り返していく。「横バイ縦バイ」のきつい下りである。
「針の耳」と称される岩の隙間をくぐり抜け、大きな露岩を慎重に下る。
足場のおぼつかない岩を三点支持で横切る。
谷底から見上げる岩尾根。ついさっきまで、あの岩の頂上に立っていたんだ‥‥。
新しい岩尾根に取り付き、再び高度を稼いでいく。雲ひとつない青空が目にまぶしい。
登山道の要所々々に祀られた石仏に心がなごむ。これは三十七番霊場の弘法大師像。
垂直の壁をよじ登るような岩場もあり、気はゆるめられない。
ガレ渓谷をつめ、奥の院を過ぎると道はゆるやかな登山道に変わり、東峰から津波戸山に延びる稜線に突き当たる。新緑の木洩れ日に緊張がほぐれていくようだ。
ここから先は、穏やかな稜線歩き。汗をぬぐいながら10分も歩けば、津波戸山頂に到着。
展望も利かず、標識が設置されているだけの山頂。
山頂から5分ほど西に進むと見晴らしのきく展望台があるので、そこで昼食をとることにする。いい眺めである。
東尾根の岩稜を下る
下りは往路を40番霊場までもどり、分岐を左にとり東尾根コースをたどる。渓谷へと下る急斜面を鎖を頼りにいったんは降りていく。
いつまでも鎖が続く長い下り。急斜面のガレ場の下りは、あまり好きではない。
谷底へ着くと、すぐに新たな岩尾根への登りが待っている。
本日3つ目の岩尾根に乗り上げると、正面に由布・鶴見が遠望できる。
ズームレンズでとらえた由布・鶴見。今頃は多くの登山者で賑わっていることだろう。
この時季の低山はむせかえるような新緑に満たされ、野鳥の声が途切れることがない。あふれる生命のエネルギーを全身で浴びつつ、岩尾根を下っていく。
隣の尾根の岩峰も見事!
岩場の下りは要注意だ! バランスを失うと、頭から転落する恐れがある。
88番の石仏の辺りで、皆さん小休止。ここで岩尾根歩きは終わり。後は標高差約100mを下り、駐車場まで緩やかな下りをのんびり歩けばよい。
最後の長く急な下り。さすがに鎖に頼るのにも飽きてきた。
14時48分、全員無事に駐車場着。休憩を含め6時間弱のゆっくり山行だった。たっぷり青空と新緑、岩場歩きと眺望を堪能できた一日に感謝である。
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