所属するアタック山の会の5月定例山行は、御前岳~釈迦岳縦走。福岡県の標高1位と2位の山頂をつなぐ縦走路を歩き、たっぷりと新緑を味わおうというプラン。
※ 本稿は2023年4月23日の山行記録を、4月26日にアップしたものです。
コースと活動概要
0940 杣の里渓流公園 ~ 1045 林道出合 ~ 第2登山口 ~ 1139-1221 御前岳(1,209m)~ 1333-1346 釈迦岳(1,230m)~ 1414 矢部越 ~ 1539 杣の里渓流公園
※ 参加メンバー:15名(アタック山の会メンバー、入会希望者3名、がしん)
活動時間(休憩時間) | 5時間58分(1時間17分) |
活動距離 | 7.9km |
累積標高上り/下り | 860m/860m |
カロリー | 1,727kcal |
写真中心の山行メモ
北九州市を午前6時30分に出発し、杣(そま)のさと渓流公園の駐車場に着いたのが9時30分頃。高速道路を利用しても3時間とは、何とも遠い。特に広川I.C.を流出してからの一般道が長かった。
それでも天気は快晴。視線を上げると、鼻唄が出そうなほどの青空と新緑だ。山歩きはこうでなくっちゃ。
先頭を歩くSリーダーの足も軽やかだ。
御前岳山頂までは約2時間。前半は渓流沿いの登山道を進み、何度か渡渉しながら谷を詰めていく。第2登山口からの後半は、標高差300m超の尾根登りとなる。
最初は普通の登山道。
しばらく歩くと登山道は渓流に沿うようになり、何度か渡渉を重ねながら高度を上げていく。
橋などないため、適当な岩を伝い渡っていく。
豊かな自然が育んだ清流を眺めながら歩く。いい気分だ。
渓流に別れを告げ、よく手入れされた杉林に入ると林道が近い。
上方の視界が開けてきた。
林道を100mほど左に進むと第2登山口だ。
道標も設置されているので、第2登山口はすぐ分かる。
さぁ、ここから先は標高差300m超の尾根登りだ。山頂直下は急登なので、心せねば。
ハシゴ登りあり、
岩場登りあり、
切れ落ちた崖をトラバースして進む。
呼吸が乱れたら、新緑やしゃくなげに目をやり一呼吸。
ホッとするねぇ。
最後の岩場をふん張ると、
一気に展望が開け、
11時39分、御前岳山頂に到着! 登山口から約2時間だ。
空がかすんでいるため明瞭ではないが、阿蘇、くじゅう連山、雲仙普賢岳、英彦山‥‥と、見知った山容が確認できる。
ここで展望を味わいながら昼食をとり、その後、釈迦岳への縦走を楽しむことにしよう。
釈迦岳への1時間余りの稜線歩きは、実に楽しかった。縦走路の両側には、芽吹いたばかりの新緑がこれでもかと続き、
時折、ミツバツツジのピンクが彩りを添えてくれる。
一つ一つの若芽をじっくり眺めると、精一杯成長しようとする健気(けなげ)ささえ感じてしまう。
やがて岩場が現れ、
小ピークに立つと、鋭くそびえる釈迦岳が姿を現す。「あのてっぺんに登るんですかぁ!」と、入会希望者から驚きの声。
さぁ、ここから気合いを入れて登りますよ。山頂を見上げながら急登を進み、
山頂直下の岩場に乗り上がり、
最後の長い鎖場を両手両足でよじっていく。
リーダーの「頂上に到着!」の声を聞き、ペースが上がる。
13時33分、釈迦岳山頂着。おなじみの釈迦座像が出迎えてくれる。
「山頂に釈迦像があるから、釈迦岳という山名のようです」と話した小生に、
「仏像があるから釈迦岳やろうか? 釈迦岳という山名なので像を置いたんやろうか?」とNさん。
卵が先か鶏が先かのような質問だ。帰宅して調べると、山伏が修行のための釈迦像を置いたのが由来だとか。ただし、この石像が当初のものかは定かではない。
向こうから「男前やのぉ。若い頃の俺にそっくりやん」とK氏。対応する者は皆無だ。
時間の都合で普賢岳はカットし、そのまま下山することとなる。展望を楽しめないのが残念だが、仕方あるまい。
山頂から矢部越に向かう登山道を下っていく。新緑が萌える森に飛び込んでいくような感覚になる。
約30分弱で矢部越登山口に到着。ここから右をとり、西に下っていく。どうやらキツネノカミソリの群生地があるようだ。
少し下ると、辺り一面はキツネノカミソリだらけ。
こりゃ凄い! 7月下旬に訪れたら、オレンジ色の花で埋まっていることだろう。
舗装道(林道)を3回横切ると、まもなく渓流の音が聞こえてくる。
最後の1時間は、御前岳登山口へと続く林道をのんびり歩いて戻るだけである。
舗装道を歩きながら、この御前・釈迦周回コースの魅力を考えてみた。
小生が思うこのコースの魅力は、①豊かな自然(渓流、自然林の豊かさ、早春のマンサク、春の新緑、夏のオオキツネノカミソリ等)、②山頂直下の岩登りの面白さ、③福岡県最高峰からの展望、④御前~釈迦間の稜線歩きの楽しさ、という点にある。
魅力満載のいいコースだと思う。唯一の欠点は、北九州からはとにかく遠いこと。でも年に1、2回程度なら歩いてもいいかも。
とあれこれと考えているうちに八ツ滝を過ぎ、
「杣(そま)の大吊り橋」(全長150m、全幅1.2m、最大高50m)に立ち寄り、ちょっとしたスリルを楽しむ。見下ろすとかなりの高さだ。
15時39分、出発地点の渓流公園に到着。休憩時間を含め約6時間の山行であった。
帰路は「八女黒木大藤まつり」に訪れた車で大渋滞。広川I.C.までノロノロ運転が続き、運転手はさぞかし大変だったろう。お疲れ様でした。
新緑の山を心ゆくまで堪能させてもらった小生は、大満足の一日だった。
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