本日(9月23日)は、所属している「アタック山の会」例会山行日である。歩くのは、大分県の涌蓋山(わいたさん・1,500m)。
くじゅう山群の西端に位置する独立峰で、日本三百名山。くじゅう連山の各ピークに登頂すると、その北西方向に円錐形の美しい姿を見せてくれるのが涌蓋山である。
小生にとっては、今回は5年ぶりの涌蓋山行となる。
目次
本日のお題とコース
本日のお題は
- 草原歩きと涌蓋山頂からの大展望を楽しむ。
- GPSアプリ “YAMAP” の操作に慣れる。
◆コース
八丁原登山口~みそこぶし山~涌蓋越(わいたごし)~女岳(めだけ)~涌蓋(男岳)山頂(ピストン)
登山口から涌蓋山へ
八丁原登山口をスタートしたのが9時1分。既に駐車場所は8割かた埋まっている。本日の参加者は11名。軽いストレッチをした後、さっそく登山道へ。
舗装道を15分ほど歩くと、写真のような案内板が目に入り、木立をぬって気持ちのよい登山道が奥へと続いている。
やがて、左右にドウダンツツジの植え込みが目立つようになる。設置された掲示板によると、熊本県小国町上田地区の有志の方々が、1,750本の植樹に取り組んでくださったとのこと。
「秋の紅葉は格別です」との文言に心引かれる。ドウダンツツジの植え込みは、みそこぶし山の取付き地点まで続いている。
最初の小ピークであるみそこぶし山(1,299m)が近づいてくると、秋の花々が目を楽しませてくれる。センブリ、ママコナ、マツムシソウ‥‥、数は多くはないが、見つけるとほっとする。
登山口から約1時間、一汗かいてみそこぶし山のピークに立つと、正面には遠く由布岳、右手にくじゅう山群、その右後方に阿蘇の大眺望が広がっている。曇り空ですっきりした晴天とは言いがたいが、それでもこの展望が開けたときは、歓声が口をついて出る。眼下には、涌蓋山へ向かう気持ちのよい縦走路が続いている。
このコースの醍醐味の一つは、この大眺望を楽しみながら、広々とした草原を歩く心地よさであろう。これでお天気がよければ、鼻歌の一つも出てこようというものである。緩やかなアップダウンに足を任せて歩を進めるにつれ、後方の女性陣のおしゃべりがパワーアップしてくる。
縦走路をたどって樹林帯を横切ると涌蓋越(わいたごし)の林道に突き当たる。林道を左に50mほど歩くと、涌蓋山への取付地点を示す道標が設置されている。目を上げると、早々と色づき始めた楓が一本。秋は少しずつ深まっているようだ。
マツやコナラの混じる灌木林の中、水の流れでえぐられたようなクロボクの登山道を息を切らしながら登る。高度が上がるにつれ少しずつ展望が開け、女岳(めだけ)着となる。汗をぬぐいながら見つけた山らっきょうの可憐な花、癒やされるなぁ。
女岳からは馬の背状の尾根が涌蓋山へと続いており、ここまで来ると「あと一息」という気分となる。約100m程度の登りを終えれば、山頂である。登山道の左右がササから石ころ道に変わったら、山頂直下の踏ん張りどころ。ひと頑張りすると広々とした山頂に「とーちゃこ!」となる。
涌蓋山頂からの大展望
山頂からの360度の大展望は圧巻の一言である。左から由布岳、くじゅう山群、阿蘇山、九州北部の名峰が視界いっぱいに広がる大パノラマだ。
「いいねぇ!」「すごいなぁ‥‥」という一言の後はだんだん言葉が少なくなり、やがて思い思いの場所に腰を下ろし、大展望をじっくり味わい始める。
いつまでもこの景色を眺めていたい。ここまで汗を流して登った者だけが味わえる、心満たされるひとときである。足下に目をやると、あちらにもこちらにもリンドウの花が‥‥。
帰路は、往路を戻るだけ。帰りも気持ちのよい草原歩きが待っている。11人のパーティが一列縦隊で整然と進むさまは、遠くから眺めるとそれなりにさまになって見える。「進撃のシニアだな」と思わず独り言(ご)つ。
リーダーのS氏がみそこぶし山をショートカットする近道を教えてくれたので、ずいぶん楽に登山口に着くことができた。感謝々々。
駐車場所に着いたのが15時頃。登山者の車がずらりと並んでいた。
GPSアプリ “YAMAP” の操作にもだいぶ慣れ、本日も愉快な一日であった。
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