※ 本稿は2020年6月23日の山行記録を、6月26日にアップしたものです。
2020年6月19日、北九州市民に対する不用不急の外出自粛要請が解除された。同時に全国でも他県への移動制限が解除されることになった。
翌20日(土)、21日(日)は所用もあったため、23日(火)にくじゅう連山の大船山(1786m)へ出かけることにした。
目次
コースと活動概要
◆コース及び活動概要
※ 山行軌跡図はYAMAPによるもの。
05:50 長者原 ~ 07:23-07:41 雨ヶ池 ~ 08:17-08:24 坊がつる ~ 10:10 段原 ~ 10:19-11:06 大船山 ~ 12:26-12:36 坊がつる ~ 13:18 雨ヶ池 ~ 14:45 長者原
参加メンバー:単独行
活動時間(含む休憩時間) | 8時間56分(行動時間7時間22分、休憩時間1時間34分) |
活動距離 | 15.6km |
累積標高上り/下り | 1122m/1121m |
カロリー | 4,313kcal |
長者原から坊がつるへ
この画像は、6月23日午前6時頃の長者原駐車場の風景である。
前日夕刻に飯田高原某所に到着。車内で一晩を過ごし、5時出発の予定だったが不覚にも二度寝してしまい、6時前の出発となった。標高1,000mの長者原登山口の気温は、20度を切る涼しさだ。
今回は、数ヶ月ぶりにくじゅう連山の展望を楽しみ、併せて少し長めの山歩きでなまった足を慣らしておこうというプラン。
小生の足で、長者原から雨ヶ池経由で坊がつるまで約2時間、坊がつるから大船山頂まで約2時間。片道4時間、往復8時間前後のピストン山行となる。連れもいない一人歩きなので、好きなペースでのんびりと歩くとしよう。
長者原からスガモリ越へ至る舗装道をしばらく進むと、「長者原自然研究路」への分岐が表れる。木道が奥まで続く気持ちのよい遊歩道である。今日はここから雨ヶ池をめざすことにする。
木道が終わると、よく整備された遊歩道が続く。早朝の空気が爽やかで、足取りも自然と軽くなってくる。
タデ原湿原奥の雨ヶ池コース取付点に到着。鮮やかなアザミが出迎えてくれた。
雨ヶ池への緩やかな登山道をのんびり歩いていく。平日の早朝ということもあって、登山者の姿は見当たらない。
木々の間から木洩れ日が差し込み、野鳥の声と自分の足音以外何も聞こえない。いいぞ、いいぞ。今日は静かな山歩きをたっぷりと楽しむとしよう。
7時23分、出発から約90分で草台地が開け、雨ヶ池越に到着。湿原保護のために設置された木道が続いている。
朝食抜きで出発したため、腹がへってきた。木陰のベンチにザックを降ろし、昨夕買ったかしわ飯のおにぎりをほおばる。握り飯2つとたくわん2切れの朝食だったが、これが実に美味かった。
木々の緑の彩りも濃く変わっている。緑に覆われた登山道を森林浴気分でしばらく下ると、前方に広々とした空間が現れる。坊がつるだ!
数ヶ月ぶりの坊がつるだ。いつ来ても登山者を迎え入れてくれる、そんなくじゅうの山々が懐かしい。
鳴子川を渡り、坊がつる野営場に進んでいくと、テントが数張り。アザミの花に止まった蝶が、羽根であいさつを送ってくれる。
予定通り、坊がつるまで約2時間。ここまでは鼻唄気分で歩いてきたが、これから先は本格的な登山道となる。この数ヶ月間は「ご近所登山」ばかりで、5時間以上歩くことがなかったので、少しばかり不安である。
山頂からの大展望に暑さと疲れを忘れる
坊がつるから大船山頂までは、結構苦労しての登りとなった。坊がつるまでの疲労もあってか、足も体も重く、呼吸も荒くなっている。お手軽な山ばかり登っているうちに、体力が衰えているのがよく分かる。
前方から軽い足取りで下ってくるランナーの姿が目に入る。道を譲った小生の横をあっという間に駆け下りていく。
トレランシューズでぬかるみとゴロ石の登山路を駆け下りるバランス感覚は凄い!
段原に着いたときにはさすがに疲れ果て、座り込んでしまった。目指す大船山の頂が遠くに感じられる。
岩場が続く最後の急坂を登り切り、10時19分に山頂着。腰に手を当て、荒い呼吸をととのえながら雄大な展望に目をやる。
白口岳、稲星山、久住山、中岳、天狗ヶ城、星生山、三俣山、1700m級のくじゅう連山主峰群が眼前に広がる大展望だ。気宇壮大な気分が心を満たす。
右に目をやると、米窪の向こうに北大船山へ連なる稜線が続く。
いくら見ても見飽きない展望に心を奪われ、気がつけば50分近くもぼんやりと見入っていた。
下山は、来た道をピストンで帰るだけ。途中で昨年建て直された避難小屋をのぞいてみることにした。
トイレはなかったが、中は一段高い処に板敷きの休憩場所が設けられ、清潔な小屋に生まれ変わっていた。
段原に向かう途中で発見したオオヤマレンゲのつぼみ。ひっそりと開花を待つ姿は可憐である。
こちらは、雨ヶ池から坊がつるへ至る途中で咲いていたオオヤマレンゲ。甘い香りに誘われ、お客さんがおいでのようだ。
肝心の「足慣らし」はと言えば、坊がつるまでは何とかもってくれた脚力だが、そこから長者原へと至る復路は悲惨であった。重い足を引きずりながら、何とか長者原に辿り着いた時は、頑張った両足をほめてやりたい気分になった。
温泉は花山酔が休業中だったので、やまなみ牧場の温泉館で露天風呂に入浴。いつものように冷たい牛乳を飲み干し、帰路につく。北九州まで3時間30分、くれぐれも安全運転で帰ることにしよう。
まだ何とかくじゅうに通える気力と体力に感謝!
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