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シニアの家めし(16) 自分で味噌をつくってみた。

投稿日:2019年3月9日 更新日:

大豆と塩・こうじを混ぜる。潰れていない大豆が見えるのもご愛敬である。

 前回は、店で買えばすむ味噌をなぜわざわざつくろうと考えたのか、その理由をお話しした。今回は、小生が実際に味噌を作ってみた体験の紹介である。小生と同様、味噌づくりをやったことはないが、興味はある方のお役に立てれば幸いである。

※ 前回の記事はこちら >シニアの家めし(15) なぜ、自分で味噌をつくろうと考えたのか?

 

目次

必要な情報をネットで集める

 味噌づくりに興味はあるが、何をどうしてよいかさっぱり分からない。作った経験なし、見たこともない。材料はどこでどれくらい購入するのか、準備する道具は何か、どうやって作るのか、保存はどうする‥‥? 

 こんな方に一番のおすすめは、近くで開催される「みそづくり」講習会(2時間程度)に参加されることだろう。これが一番手っ取り早くて、よく分かると思う。

 講習会に参加する機会がない場合は、ネットで「味噌 作り方」で検索すれば、かなりのサイトや動画がヒットする。あれこれのぞいて見たが、次のページがに分かりやすく丁寧だった。

 

材料を、どこでどれだけ購入するか

出典:和田味噌醸造株式会社Facebook 

 用意する材料は「大豆、米こうじ、塩」のたった3つ。ネットで検索すれば「手づくり味噌セット」等の名称で販売しているサイトも多いので、入手には苦労しないと思う。小生は、昨年「味噌づくり講習会」で講師を担当された、和田優子さんの店で購入した。

  • 店舗:和田味噌醸造(株)
    1回目の味噌づくりの時は八幡西区の店舗まで出向いて購入。2回目は、同社の自社便で配達していただいた。
    詳細は、同社のサイトをご覧いただきたい。
    ※ 和田みそ醸造のサイトはこちら >「自然熟成・無添加の『ワダの田舎みそ』 ワダ味噌醸造株式会社

  • 購入したもの。
    和田みそで店では、味噌づくり用に塩と麹をあらかじめ混ぜ合わせた「塩切りこうじ」を販売していたので、これを購入。
    大豆  1.5kg(700円)と塩切りこうじ 5kg(2,300円)、これで 8kg の味噌ができるそうだ。
    (価格は、2019年2月現在のもの)

 コストを計算してみると、3,000(円)÷ 8(kg)=375円/kg となる(光熱費は除く)。国産大豆使用で無添加、自然熟成味噌の店頭価格は、おおむね700円/kg程度なので、それほど高い値段ではなさそうだ。

左が大豆1.5kg、右が「塩切りこうじ」(塩と麹を混ぜたもの)5kg

 

必要な道具を集める

 ご自分の味噌づくりの参考にされるのなら、前掲サイト等でご確認いただきたい。ここでは、備忘録として小生が使用した道具類を記しておくことにする。

材料

  • 大豆‥‥1.5kg
  • 塩切りこうじ‥‥5kg(あらかじめ塩と米こうじを混ぜたもの)

道具

  • 大きめのボウル・ざる(大豆の水揚げに使用)
  • 蒸し器‥‥1式(大豆を煮て作る場合は、大きめの鍋)
  • 蒸し布‥‥1枚(大豆を煮て作る場合は、不用)
  • 大きめのビニール袋(厚手)‥‥2枚(大豆を足で踏みつぶすために使用。マッシャー、ワイン瓶、ミンサー等、大豆を潰す道具でも可)
  • タライ‥‥1個(大豆と麹、塩をまぜるために使用。45型:直径45cm×高さ14.5cm、16リットルを使用した)
  • 保存容器‥‥1個(味噌保存用、8kgの味噌を入れるために11リットルの蓋付きを購入)
  • 重石‥‥1個(1kg程度)
  • ラップ
  • 焼酎(35度)またはウォッカ(容器等の消毒に使用)
  • その他あれば便利なもの‥‥ブルーシート、はかり、キッチンペーパー等

 

味噌を仕込む ~煮てつぶし、まぜて丸めて、詰めるだけ~

 ご自分の味噌づくりの参考にされるのなら、前掲サイトをご覧いただくのがよいと思う。小生は大豆を煮ずに蒸して仕込んだので、要領が異なる。

大豆の吸水と蒸し上がるまで

1 大豆をよく洗い、約3倍の水に2晩ほど浸しておく。

たっぷりと水を吸った大豆は、膨らんで丸々としている。

2 蒸し器に大豆を入れて、蒸す。
 1時間ごとに大豆の状態とお湯の量をチェックする。大豆が柔らかくなるまで、3時間20分かかった。

 

3 柔らかさの目安は、大豆を指で軽くつまんで潰れたらOK!

 

4 蒸し器の底にたまった煮汁(?)は、500cc程度とっておく。

 

味噌を仕込む

1 麹の「塩切り」をする。
 
ほぐした麹に塩を入れてよく混ぜ合わせる。わが家の場合は「塩切り麹」を購入していたので、そのままタライに広げるだけ。

2 大豆を人肌程度の温度まで冷まし、つぶす。
 二重にした厚手のビニール袋に大豆を入れ、足で踏みつぶす。豆粒が残らないようにていねいに、つぶしていくはずが、手を抜いてしまった。

足で踏んで大豆をつぶす。力余って袋が破れ、大豆がはみ出てしまった。

3 つぶした大豆を、塩切り麹とよく混ぜ合わせる。
 少し堅いようなら、とっておいた煮汁を入れ調整し、「耳たぶくらいの柔らかさ」になるようにする。

 

4 3を丸めて味噌玉を作っていく。
 少し、堅めだったようだ。

5 焼酎(35度)で保存容器を消毒し、容器の底に塩(80g)をぱらぱらとまく。
 塩をまくのは、腐敗防止のため。

6 味噌玉を容器に詰める。
 味噌玉を容器の底に叩きつけるように投げ入れ、空気が入らないように手の甲や手のひらで押しつけていく。

7 表面を平らにし、ラップを貼り付ける。
 味噌玉を全部詰め終わったら表面を平らにならす。その上に塩を振り、ラップをぴったりと貼り付ける。

8 重石(1kg程度)を乗せ、新聞紙などで容器を覆い、紐で縛る。

9 冷暗所で熟成するまでねかせる。

 

味噌づくりを終えて気づいたこと

 さすがに8kgの味噌を作るとなると、手間暇がかかる。準備と後片付けまで含め、半日仕事を覚悟しておいた方がよさそうだ。

 以下、備忘録として気づいたことを箇条書きしておくと、

  • まずは味噌づくりの日を決め、スケジュールを空けておく。
    味噌づくりは、後片付けまで含めると半日はかかる。
  • つくる日から逆算して材料を購入し、大豆を2晩水に漬けておく。
    大豆は、18時間以上水に漬けておいた方がよいと聞いた。
  • 初心者は、1回に2~3kg(出来上がり)ずつから始めた方がよい。
    最初は少量で何度かつくり、慣れてきた段階で量を増やしていくのがよい。何事も「場数を踏む」ステップは必要である。
  • 大豆を煮る(蒸す)時間がかなりかかる。
    小生の場合、1.5kgの大豆を蒸すのに、ガスで3時間30分かかった。七輪と練炭が準備できるのなら、その方が光熱費の節約となるだろう。
  • 大豆を潰すのは、人肌程度に冷めた温度で、気長に楽しくやる。
    大豆を潰すのは意外に手間がかかる。念入りにつぶさないと、豆の形が残ってしまう。小生は、大豆が熱いままビニール袋に入れて踏んだため、袋が破れてしまった。
    マッシャーを使ってみたり、びんの底で潰す等、いろいろ試してみること。
  • 味噌玉の固さは、容器に投げ入れてべちゃっと粘着する程度か?
    「耳たぶぐらいの柔らかさ」と言われてもよく分からない。保存容器に投げ入れてみて、べちゃっと潰れる程度の固さを最初に確認しておく。 

 味噌の材料は「大豆・塩・麹」の3つのみ。やることは、「煮てつぶし、まぜて丸めて詰めるだけ」。後は麹菌と時間にお任せなので、来年まで待つしかない。

 どんな味噌ができあがっているだろうか。1年後が楽しみである。

 

「シニアの家めし」の関連記事はこちら シリーズ「シニアの家めし」関連記事へのリンク

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