奈良&京都見聞録(16) 醍醐寺、広大な寺域と歴史の重さに圧倒される

投稿日:2022年12月19日 更新日:

醍醐寺・唐門(国宝)

醍醐寺・唐門(国宝)

 醍醐寺(だいごじ)と言えば、豊臣秀吉が催した「醍醐の花見」の舞台になったお寺。実はわが家の宗旨である真言宗醍醐派の総本山である。檀那寺(だんなでら)のご住職から、「京都に行く機会があれば、いつかお参りしてみては」と勧められていたのだ。

◆前回の記事はこちら >奈良&京都見聞録(15) 毘沙門堂、市内の喧噪を避け郊外の山科へ 

※ 本稿は2022年11月20日の記録を、12月19日にアップしたものです。

大寺院 醍醐寺

通称「太閤しだれ桜」と五重の塔(画像出典:乗換案内のジョルダン

 小生、一応は真言宗醍醐派末寺の檀家ではあるが、醍醐寺についてはほとんど知識を持たない不心得者。知っているのは、豊臣秀吉の醍醐の花見ぐらい。

 参拝する前に少し調べてみると、次のように歴史ある大寺院であることが分かった。

  • 真言宗醍醐派の総本山で門跡寺院。
    真言宗は弘法大師空海が開祖。門跡寺院とは、「寺格が高く、皇室から特別の礼遇と特権を与えられた」寺院のこと。
  • 貞観16年(874年)開創以来、1,100年以上の歴史を有する。
  • 総面積は200万坪以上。醍醐山(標高約450m)全山を寺域とし、京都市最大の広さを誇る寺。
  • 伝承する国宝は約7万点。重要文化財は約6千5百点。
  • 平成6年(1994年)に世界文化遺産に登録される。
  • 醍醐・朱雀・村上の父子3代の天皇が帰依するだけでなく、足利尊氏、豊臣秀吉ら歴代為政者の帰依と支援を受けた。

豊太閤花見行列(画像出典:乗換案内のジョルダン

※ 醍醐寺についてさらに知りたい方は、公式サイトでご確認ください >世界文化遺産 京都 醍醐寺

地下鉄で醍醐寺へ向かう

 さて、毘沙門堂から山科駅にもどった小生らは、ここで地下鉄東西線に乗り換えて(JR山科駅と地下鉄山科駅は隣接している)醍醐駅で下車。そこから徒歩10分で醍醐寺の総門。

醍醐寺醍醐寺への交通アクセス(画像出典:世界文化遺産 京都 醍醐寺

 紅葉見物の観光客で食事処が混雑することも考え、山科駅前のショッピングモールで弁当とお茶を確保。地下鉄に揺られ、醍醐駅からのんびり歩いて総門に着いたのが正午過ぎ。

 門をくぐると、広々とした境内に人影はまばら。晩秋のうら寂しい雰囲気が漂い、いささか拍子抜けの感がある。

醍醐寺

 まずは雨月茶屋(休憩所)近くのベンチに腰かけ、周囲の紅葉を楽しみながらのんびりと弁当をつつく。豪華なランチだ(笑)。

醍醐寺

 苔の上の散り紅葉、緑と紅葉のコントラストが美しい。

醍醐寺

 

三宝院の唐門と庭園

 200万坪の敷地と7万点の国宝を有する巨大寺院・醍醐寺。とても1、2時間程度で見て回ることなどできはしない。かつて当寺で修行された檀那寺のご住職は、「一通りざっと見るだけで、1日かかるでしょうねぇ」とおっしゃっていた。

 時間の都合もあり、醍醐寺の全てを拝観することはできなかったが、最も印象に残った三宝院の唐門と庭園を紹介しておきたい。

 総門をくぐりしばらく進むと左手に見えるのが、三宝院の唐門(国宝)。天皇の使者が訪れた時だけ開かれる勅使門である。

醍醐寺

 2010年に創建当時の姿に復元された門には、皇室の菊のご紋と豊臣家の桐の紋が金色に輝いている。黒漆が塗られ金箔がほどこされた装飾は、豪華絢爛。あまりの見事さにしばらく目を離すことができなかったほど。

 唐門から左に回り込み門をくぐると、醍醐寺の本坊となる三宝院の入口。

醍醐寺

 三宝院は「桃山文化の宝庫」と呼ばれているそうだ。ふすま絵や内部の装飾も素晴らしく、庭もよく手入れされている。

醍醐寺

 右手の視界が開けると、白砂の筋目の向こうに唐門と紅葉が。

醍醐寺

 色づいた紅葉が、唐門の美しさをいや増している。

醍醐寺

 表書院(国宝)に入り、大広間前の回廊に立つと、特別史跡・特別名勝に指定された壮麗な庭園が広がる。

醍醐寺

 この庭園を造る際、秀吉は自ら縄張りして基本設計を行い、覇者の象徴とされる「藤戸石」を配置したというから、その力の入れようが伺えると言うもの。

醍醐寺

 隣で一眼レフを構えていた方によれば、この庭は以前は写真撮影が禁止されていたらしい。5、6年前にやっと庭園の撮影が許可されるようになったそうだ。

醍醐寺

 そう聞くと、嬉しくなってついついシャッターを切ってしまう。

醍醐寺

 何時間でも観ていたくなるような、美しい庭園。誰ともなく腰を降ろし、静かに晩秋のひとときを味わっている。

醍醐寺

 カミさん曰く「ぜいたくな時間ねぇ」。
 まったくである。紅葉シーズンの京都で、こんなに穏やかで豊かな時間が過ごせるとは。

 表書院の裏にある中庭。ここでも色づいた紅葉が彩りを添えていた。

醍醐寺

 

境内の紅葉スポットを巡る

 三宝院で庭園を堪能した後は、堂塔の並ぶ伽藍(がらん)エリアをのんびり散策。

醍醐寺

 広い寺内では、秋の彩りを楽しむ人々がそこここに。

醍醐寺

 金堂(国宝)の薬師如来にお参りし、

醍醐寺

 五重の塔(国宝)もゆっくりと鑑賞。

醍醐寺

 不動堂の不動明王像にも参拝し、

醍醐寺

 下醍醐(しもだいご)の最奥部、弁天堂まで足を進める。ここも紅葉スポットだそうだ。

醍醐寺

 既に葉を落とした木々が目立ったが、池に映える紅葉はなかなかのもの。

醍醐寺

 ここでも腰をおろし、錦繍の秋を楽しませてもらうとしよう。

醍醐寺

 爺婆二人ののんびり旅のため、気がつくと午後3時近く。山上の上醍醐(かみだいご)寺域や霊宝館も訪れたかったが、これから山科駅までもどり宿に向かわねばならない。

 残念だが、次の機会(あるかどうか分からないが)を楽しみに醍醐寺を後にした。

※ この記事の続きはこちら >奈良&京都見聞録(17) 常寂光寺、嵯峨野の錦秋を満喫する
※ これまでの「旅」関連記事はこちら 

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