所属するアタック山の会の5月例会山行は、くじゅう連山の黒岩山。その下見がてら黒岩山~泉水尾根を歩いてきた。途中で大崩(おおくえ)ノ辻にも立ち寄り、ミヤマキリシマの開花偵察も兼ねたぶらり歩きである。
※ 本稿は2023年5月16日の山行記録を、5月19日にアップしたものです。
目次
コースと活動概要
0831 牧ノ戸登山口 ~ 0914-0932 黒岩山 ~ 1456mピーク ~ 1013 大崩ノ辻分岐 ~ 1039-1056 大崩ノ辻 ~ 1122 大崩ノ辻分岐 ~ 1135-1143 上泉水山 ~(昼食&昼寝)~ 1246-1259 下泉水山 ~ 1339 長者原登山口
※ 下山後、長者原から牧ノ戸までは、九重町コミュニティバスを利用。
※ 写真撮影、コース確認、昼寝(笑)等を行ったため、コース時間はあまり参考になりません。
※ 参加メンバー:単独(がしん)
活動時間(休憩時間) | 5時間7分(1時間30分) |
活動距離 | 7.7km |
累積標高上り/下り | 378m/668m |
カロリー | 1,176kcal |
写真中心の山行メモ
本山行の目的の一つは、駐車場の確認。山行予定日の5月28日(日)はミヤマキリシマのベストシーズンのため、九州一円はもちろん全国から多くの登山者が訪れる。毎年のことだが、駐車場確保は切実な課題なのだ。
今回は長者原に駐車し、牧ノ戸峠までは臨時バスを利用。黒岩山から泉水尾根を縦走し、長者原に至る周回コースを予定している。
長者原ビジターセンターのウェブサイトによれば、登山者用の臨時駐車場が準備されるとのこと。その具体的な様子を確認しておきたいと考えた次第。
「登山者用駐車場」を確認する
午前8時に長者原着。まずは「登山者用駐車場」を確認しに行こう。
立看板の指示に従い、長者原ヘルスセンターと登山専門店シェルパの間の舗装道を3、4分歩くと、
右手に登山者用駐車場(空き地)が用意されている。
その40m先左手にも別の「臨時駐車場」を設けている、との立看を発見。
こちらも覗いてみると、広々とした空き地が。よく分からないが100台は駐車できそうだ。まずは一安心というところ。
黒岩山
マイカーで牧ノ戸峠に移動し、8時31分黒岩山を目指し出発。山頂までは標高差200mの登りとなる。
左には阿蘇「寝観音」のシルエット。
標高1500mのこの辺りは、やっと新緑が芽ぶき出したようだ。
黒岩山頂を示す道標を左にとり、
周辺の岩場には咲き残ったシャクナゲが数株。したたる汗を拭いながら、ほっと一息つく。
山頂で展望を楽しんだ後、縦走路に戻り上泉水山をめざす。縦走路から顧みた黒岩山、「黒岩」という山名の由来がなんとなくうなづける。
泉水縦走路
ここからは、小生の大好きな稜線歩きの始まりだ。くじゅう連山の大展望を楽しみながら、ぶらりぶらりと歩を進める。
芽生えたばかりの新緑が陽光を浴びる姿に目を細める。小生「新緑フェチ」なのだ。
足元には、春りんどうの可憐な姿がそこここに‥‥。なかなか前に進めない。
びっしりと花芽をつけたミヤマキリシマ。まだ蕾が固く、開花までには1週間以上かかりそうだ。
遙か前方には由布岳のシルエットが浮かぶ。どこまでも歩いていたい気分、幸せだ。
1456mピークを過ぎてしばらくすると、
左前方に鈍頂の双耳峰が見えてくる。左の山がこれから立ち寄る「大崩(おおくえ)ノ辻」(1458m)。変わった山名だが、れっきとしたピークなのだ。
大崩ノ辻分岐
大崩ノ辻分岐の道標を左にとり、登山者の少ないマイナールートを進んでいく。
ここから大崩ノ辻までは未整備登山道のため、少し不安になるところ。一ヶ所だけ迷いやすい分岐があるが、それ以外は踏み跡はしっかりしており、ピンクのテープをたどれば問題ない(と思う)。
上図のA地点が大崩ノ辻分岐。ここから無名ピークの山ろく南側を巻くようにして進む。踏み固められたトレースをたどれば問題ない。
灌木の間の道も明瞭だ。
判断に迷うのはB地点。薄暗いアセビの樹林帯内でトレースが定かでない上、足場の悪い傾斜地に分岐がある。右にも左にもピンクテープが付けられているため、一瞬判断に迷う所だ。
ここは左を選び、ゴロゴロとした大岩の間を縫うようにして下りていく。
周囲はシャクナゲが群生し、目を楽しませてくれる。
鮮やかな赤やピンクの花が森の緑に映え、見とれてしまう。ここは隠れたシャクナゲの名所でもあったなぁ。
きりがないので、先に進むとしよう。
やがて前方が開けると鞍部に出る。
鞍部に立つと、目指す大崩ノ辻山頂までは残りわずか。笹とまばらに生える灌木の中を登っていくと、すぐに山頂到着。
大崩ノ辻
あまり知られていない大崩ノ辻、今月の山行コースに推薦したのには訳がある。
まず、360度の眺望の素晴らしさ。さえぎるもののない山頂からは、阿蘇の遠望、くじゅう連山の大展望、眼前にどんと構える涌蓋山の威容が楽しめる。
二番目の理由は、ミヤマキリシマの隠れた名所であること。山頂一帯はミヤマキリシマが群生しており、開花期はすばらしい眺めが味わえる。
最後の理由は、登山者がほとんどいないこと。喧噪を避け静かな山歩きを楽しみたい方には、絶好のビューポイントだろう。
山頂周辺のミヤマキリシマを一通り見て回ったが、今のところ虫害はないようだ。晴天で虫害がなければ、「花よし、眺めよし、混雑なし」の三拍子揃った山行が楽しめると思う。期待できそうだ。
大崩ノ辻山頂でゆっくりとコーヒーを楽しみ、往路をたどって泉水縦走路にもどる。
泉水縦走路
泉水縦走路にもどった後の、上泉水山~下泉水山~長者原に至るコース紹介は、ガイドブックやネット情報をご覧いただきたい。詳細は省略し、気にとまった部分だけ紹介するとしよう。
上泉水山に向かう縦走路から顧みた大崩ノ辻。北東部が大きく崩落していることに気づく。なるほど、これが山名の由来なのかも。
この日は快晴ということもあり、泉水尾根から望むくじゅう連山の展望は格別だった。何度も立ち止まり、大絶景を堪能させてもらった。
長者原の「黒岩山・泉水山」登山口のあたり。空気まで新緑に染め上げられたような、実にすがすがしい場所だった。
長者原からは九重町コミュニティバスを利用。牧ノ戸峠まで500円は少し高いなぁと思ったが、1時間歩くことを考えると納得かも。乗客は小生を含めて3人のみ。
帰りは筋湯温泉で汗を流し、ゆっくりと運転して帰宅した。今日も楽しい山歩きができた。有り難いことである。
よろしければ他の山行記事もどうぞ。50歳から山歩きを始めたシニアの山歩きレポートです。お役に立つ情報があれば幸いです。
◆ 過去の黒岩山~泉水山山行レポートは、こちら >
泉水山~黒岩山、マスク着用の稜線歩き
黒岩山~泉水山、九州自然歩道を利用して周回
◆ 過去の山行レポート一覧は、こちら
>カテゴリー「山行記録」関連記事へのリンク
[…] ゅう連山、ミヤマキリシマに関する過去記事は、こちら > 黒岩山~泉水山、ミヤマキリシマ偵察がてらのぶらり歩き 岩井川岳、咲き初(そ)めたミヤマキリシマを愛でる 平治 […]