※ 本稿は2018年7月16日の山行記録を、8月2日にアップしたものです。
立中山(たっちゅうさん)へ朝駆け、高校生に元気をもらう
この写真、立中山頂で、草を背にまどろむ同行者2名である。
くじゅうテント泊3日目、テント撤収前に軽く(?)朝駆けをしようということで、N氏未踏の立中山に向かうことになった。坊がつるから仰ぐと標高1464mと地味な山だが、山頂から眺める大船山と白口岳の迫力はなかなかのものである。
8時過ぎにテント場を出発すると、すぐ前を高校山岳部とおぼしき14~15名のパーティが整然と歩を進めている。全員大きなザックを背負っているところから、3連休を利用してのテント泊縦走だろうと推測する。我々と同様、鉾立(ほこたて)峠をめざしているようだ。
小生、山で高校生の姿を見ると妙に嬉しくなる、声をかけたくなる、元気も出てくる。なぜだろう、じじぃの感傷か?
ザックに縫い付けられた学校名から、熊本県の某高校山岳部と分かる。大容量のザックを背負ってはいるが、歩くスピードはかなり速い。サブザックで「てれてれ」歩く小生らとはえらい違いだ。
よく見ると、最後尾のお嬢さん2人は1年生のようだ。身体も小柄で、ザックも斜めに傾き、先輩たちのスピードにやっと付いている様子がうかがえる。心の中で「頑張れよ!」と声をかける。
この日は日差しは強いが湿度が低かったようで、過ごしやすい朝であった。法華院温泉山荘のバンガロー辺りから左に折れると、鉾立峠に至る登山道となる。
この登山道、木々の間をぬって木道が敷き詰められ、談笑しながらハイキング気分で歩くことができる。
坊がつるから約30分で鉾立峠(1360m)である。ここから白口岳へ続く標高差400mの厳しい直登ルートが見える。山のベテランに「鉾立峠から白口岳へのルートは行きたくない」と言わしめた、あの急登である。
白口岳を背にすると、立中山へ続く緩やかな登山道が目に入る。
鉾立峠から約10分で立中山頂に着。広々とした山頂に腰をおろすと、吹き抜ける風の何という気持ちの良さ! 草を背に寝転びたくなる。後続の中高年グループから「ここは、くじゅうで一番好きな場所なんです」という声が聞こえる。
ふと、白口岳への直登ルートに目をやると、先ほどの某高校山岳部の皆さんが登っているではないか。先頭集団はけっこうなスピードで、ぐいぐい高度を稼いでいる。ぐっと視線を下ろすと、例の2人と思われる人影が‥‥。先輩らしき人影がそばに付いているが、かなり苦戦している模様。
「お嬢さん、山でしんどい思いをしても、山を嫌いになるなよ」と、独り言(ご)つ。
復路は雨ヶ池越で長者原へ
立中山への朝駆けを終え、テント撤収。昼食はとらずに、一気に長者原まで歩き通すことにする。雨ヶ池(1358m)までの標高差100m余りのルートをたどる。
スガモリ越ルートよりはるかに楽なのだが、それでもザックの重さがこたえ、行動食を食べても空腹がおさまらない。「めし、めし、めし‥‥」、原始的な欲求しか頭に浮かばないのがちと情けない。
長者原ヘルスセンターで「とり天定食」をむさぼり食って、花山酔(法華院別館)で入浴。ここは休憩室と談話室が充実しており、入湯後にゆっくりとくつろげるのがいい。モンベル会員は入湯料2割引きなのも嬉しい。
花山酔の談話室(出典:「花山酔」ウェブサイト)
帰宅後は爆睡。翌17日は、疲労のあまり終日静養であった。19日からは、里帰りする孫たちのお相手が‥‥。
ブログを更新する暇などなかったのである。
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