朝から蝉時雨に悩まされるようになった。本格的な夏の到来だ。暑気払いも兼ね、山行後にテント泊で一杯やろうとなり、「由布岳+志高湖キャンプ」というプランがまとまった。
問題は夏休み中の3連休に重なるため、人の多さをどう避けるかである。
※ 本稿は2020年8月9日の山行記録を、8月14日にアップしたものです。
目次
コースと活動概要
◆コース及び活動概要
※ 山行軌跡図はYAMAPによるもの。
05:58 正面(南)登山口 ~ 06:45-07:00 合野越 ~ 08:21 マタエ ~ 08:42-08:55 東峰 ~ 09:05 東登山道分岐~(東登山道)~ 09:55 自然観察路分岐~(日向岳自然観察路)~ 正面登山道分岐 ~ 10:58 正面(南)登山口
参加メンバー:3名(B氏、N氏、がしん)
活動時間(含む休憩時間) | 5時間00分(行動時間4時間26分、休憩時間33分) |
活動距離 | 7.2km |
累積標高上り/下り | 873m/872m |
カロリー | 2,718kcal |
活動内容
早朝の正面登山道を歩く
登山者の混雑と暑さを避けるため、午前6時に正面登山口を出発することにした。東峰に登頂後は登山者の少ない東登山道を下り、日向岳自然観察路を経由して正面登山口にもどる周回コースだ。これなら11時頃には下山できるだろう。
北九州市出発が午前4時、東九州自動車道を使って由布岳スマートICで降り、正面登山口着が午前5時40分。無料駐車場には車中泊の車等が数台あるのみだ。
標高780mの高原の空気は涼しく、心地よい。目の前には朝日に照らされた由布岳が美しい稜線を広げ、しばし目を奪われる。
広々とした草原を取り付き点までゆっくりと歩き、樹林帯の中を登っていく。広葉樹の緑が美しい。爽やかな空気で肺の奥まで洗われるようだ。
木々の間から木洩れ日が漏れる光景にもいやされる。
登山口から約45分で合野越(ごうやこし)着、この先標高を70~80m上げた所から道は九十九折(つづらお)れとなり、幾重にも折れ曲がってマタエまで高度を上げていく。
正面登山道は由布岳の西側斜面に設けられているため、ほとんど朝日を受けずに日陰の道を歩くことができる。樹林帯を抜けた後は照りつける日差しを覚悟していただけに、これは有り難かった。
午前7時過ぎ、向こうから早々と下山してくる男性を発見。聞けば午前3時から登り始め、山頂でご来光を仰ぎ下山中とのこと。
「暑さを避けて、真っ暗闇の中をヘッドライトを点けて登りました」と。
これが暑さと他人との接触を避ける究極の手立てだろう。恐れ入りました。
ジグザグに続く登山道のそこここで、好きなだけ展望を楽しめるのも由布岳のよさ。この日はくじゅう連山や、遠く祖母・傾の稜線までもはっきりと望むことができた。
マタエ着が8時21分。ここも東峰の陰となっていたため、火照った体を冷やすのにもってこいだ。この日は風が強かったので、数分もすると肌寒さを感じるほどだった。
東峰直下の花々と東登山道の岩場のスリル
マタエから東峰にいたる岩場の陰では、可憐な山野草が幾つも花を咲かせていた。無粋者ゆえナデシコ以外は名前を知らない、汗顔のいたりである。
最後の岩場を登りきると、由布岳東峰山頂に到着。時計を見ると8時42分。この日は、既に数名の登山者が展望を楽しんでいた。
どこまでも続く青空、360度の大展望。気宇(きう)壮大な気分に満たされる。少しでも高い所に立ちたくなるのは、人情というもの。
まだ9時前なので、昼食をとるにはあまりにも早すぎる。15分ほど雄大な眺めを楽しみ、お鉢巡りコースから下山する。
お鉢巡りコースを10分弱下ると、東登山道分岐の標識に出くわす。ここから右折して「東登山口・日向岳」へと下っていく。
いつもの通り、岩場と鎖場がいくつも続く手強い下山道である。あまり下りには使いたくないが、本日はやむをえまい。
1時間足らずで日向岳自然観察路の分岐に出合う。
ここから森林浴を楽しみながら正面登山口へと向かうつもりだったが、疲れと蒸し暑さで汗がとめどなく流れ、ついには左太ももの内側がつり始めるというありさま。日頃のトレーニング不足をいたく反省するばかりであった。
正面登山口着が午前11時、無料駐車場はぎっしりと車で埋まっていた。
さぁこれから昼食をとり、志高湖キャンプ場に向かうとするか。
◆ 続きは、こちら >由布岳、盛夏のテント泊山行 (2)
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