耶馬溪の2つのトレッキングルート
大分県・本耶馬溪(ほんやばけい)から中津日田道路の本耶馬渓I.C.へ至る道、ここを車で走る時にいつも気になる場所があった。高さ数十mほどの岩山の上部に、横に大きくえぐれた箇所。目をこらすと何か建築物(お堂?)が設置されているようだ。
近くに「羅漢寺(らかんじ)」という1300年の歴史を誇る古刹(こさつ)があるので、そのお寺に関係する建物と推測。機会があればいつか訪れてみたい、と考えていた。
先日ネットで検索すると、問題の場所は「天人橋」と呼ばれる仏教遺跡であること。この遺跡を含め一帯を周遊する「古羅漢(ふるらかん)探勝道」というトレッキングコースが整備されていることを知った。
さらに、近くの青の洞門にも「競秀峰(きょうしゅうほう)めぐり」というトレッキングコースがあるという。それぞれ2時間程度で歩けそうなので、11月21日(土)にまとめて歩くことにした。
※ 本稿は2020年11月21日の山行記録を、11月26日にアップしたものです。
耶馬溪・競秀峰(きょうしゅうほう)巡り
大分県・耶馬溪競秀峰(出典:日本遺産 やばけい遊覧 公式サイト)
大分県耶馬溪の観光名所、青の洞門。一度は訪れたことがある方も多いだろう。この青の洞門の上部に、屏風を立て並べたような奇岩群が約1kmに渡り連なっている。
この岩峰群は「競秀峰(きょうしゅうほう)」と呼ばれ、尾根筋をめぐるトレッキングルートが整備されている。
山岳ガイド内田修市氏が提供されている登山地図を拝見すると、なかなか面白そうなルートである。
地図作成:内田修市、出典:山旅クラブ
北九州を午前5時30分に出発、のんびり一般道を走り、耶馬溪公共駐車場に着いたのが午前7時30分。広い駐車場には2、3台の車が駐まっているのみ。見上げると競秀峰の岩峰がそそり立っている。
駐車場から青の洞門登山口へ徒歩で移動する。途中、30年かけて青の洞門をくり抜いた禅海(ぜんかい)和尚の銅像に拝礼。
数十年ぶりに洞門を通り抜け、
「競秀峰めぐり」の標識が設置された登山口に到着。
登り始めて10分足らずで、最初の展望地「一ノ峰」に着。大した高さではないのだが、見下ろすと高度感と連なる奇岩はなかなかのもの。
ここから何度もアップダウンを繰り返し、尾根道をめぐっていく。展望が利く場所に着くたびに、奇岩や眺望を味わう。
こんなお堂や石仏に出合う度に、説明板の由来をじっくり読み、カメラを構えるのでなかなか先に進まない。
同行のB氏、じっと石仏を見つめ、何か考え込んでいる模様。
近づいてみて、絶句。どうして、こんなお顔の不動明王が祀られているのだろう?
尾根伝いの道だけに、アップダウンの厳しい箇所には長い鎖が設置され、
登っては下り、
岩窟歩きや岩場歩きのスリルも少々。
片方が切れ落ちた崖沿いの道も何のその、
最後の展望所、陣の岩でもう一度たどってきた尾根道を顧みる。
最後に、弘法(ぐほう)登山口へ下り、
公共駐車所へ向け、舗装道を歩くこと10分。
駐車場着が9時47分。約2時間の楽しい山歩きであった。さぁ、続いて羅漢寺と古羅漢探勝道をめぐることにしよう。
※ 本稿の続きはこちら >耶馬溪トレッキング、競秀峰と古羅漢探勝道を歩く (2)
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