4月の声を聞くと、冬の間我慢していたキャンプに出かけたくなる。「由布岳登山の後に志高湖でテント泊はいかが?」と声をかけると、すぐにB氏、N氏から参加の回答が。天気予報では西高東低の冬型気圧配置で「寒の戻り」だそうだ。山頂の気温は氷点下、風速は5~6mということで、寒さ覚悟の山行である。
※ 本稿は2023年4月8日の山行記録を、4月12日にアップしたものです。
目次
コースと活動概要
0806 正面登山口 ~ 合野越 ~ 1007 マタエ ~ 1026-1053 由布岳東峰(1,580m)~ 1205 日向越 ~(自然歩道)~ 分岐 ~ 1320 正面登山口
※ 参加メンバー:3名(B氏、N氏、がしん)
活動時間(休憩時間) | 5時間14分(60分) |
活動距離 | 6.7km |
累積標高上り/下り | 858m/857m |
カロリー | 1,588kcal |
写真中心の山行メモ
北九州市を午前6時10分に出発し、正面登山口に着いたのが8時前。急ぎ準備を整え、正面登山道を歩き始める。
どーんとそびえる由布岳を見上げると、登頂意欲がじわじわと湧き起こる。
樹林帯の木々は新芽が出始めたばかり。
登山道に差し込む木洩れ日が美しい。
じっとしていると寒いが、動いていると汗が出る。暑がりやのB氏の半袖シャツ姿には驚くばかり。
正面登山道のいい点は、さえぎるもののない展望を楽しみながら登れる点。遙か彼方のくじゅう連山を遠望し、
眼下には湯布院の街並みが広がる。
登山道の側にはアセビ(馬酔木)の花が可憐な姿を見せてくれる。
西峰と東峰の鞍部であるマタエが近づくと、傾斜が急になり岩ゴロの道となる。
あと一息でマタエ(東峰と西峰の鞍部の名称)に着く。
マタエから西峰の崩落を眺め、うんちくを語り合うB氏とN氏。
東峰山頂直下の霧氷。B氏の半袖姿との違和感は否めない。強い風も吹くというのに、この人は寒くないのだろうか?
10時26分、由布岳東峰に到着。登山口から約2時間20分かかった。
山頂で行動食をとりながら、360度の展望をしばし楽しむ。南東の方角には、今晩テント泊する志高湖が。周辺の太陽光発電パネルが何とも目障りだ。これが本当にエコにつながるのか、大いに疑問である。
下山は東登山道を下り、日向自然歩道を歩こうということに。久しぶりに岩場下りをしてみたくなったのだ。
まずは東峰直下の岩場からスタート。最近は近場の低山ばかりなので、少し腰が引けてくる。
東登山口分岐からふりかえり見る東峰。
次は虎ロープの先がスパッと切れ落ちたような壁。
下から見上げると、なかなかの厳しさだ。
最も急峻な鎖場では、若い女性数名を交えたグループが談笑している。どうやら岩場歩き講習会のようだ。今夏にアルプスにでも遠征するのだろう。
まだまだ岩場降下は続いていく。
大崩山の坊主尾根ほどではないが、古希を迎えた小生には少し刺激が強いのかも。
やがて少しずつ斜度が緩くなり、
12時5分、東峰山頂から1時間余りで日向越に到着。ここまでくればもう安心。
後は、山ろくを東から西へと回り込む自然歩道をたどるだけ。1時間余りの森林浴を楽しむとしよう。
標高950m辺りを横切るような自然歩道では、木々の新緑が芽吹いたばかり。苔むした岩と共に春を感じさせる。
13時20分、正面登山口着。青空の下、由布岳の雄姿に別れを告げ、今夜の幕営地である志高湖RECAMP に直行する。
下山後のお楽しみ
テント設営後に堀田温泉で一汗流し、もどったキャンプ場でさっそく乾杯。テント場はいつもながらの絶景である。寒さのせいか、キャンプ客はそれほど多くない。
ビールをちびちび飲みながら、ゆっくりと夕食の準備にとりかかる。いつもの通り食通のB氏が腕をふるい、N氏と小生はお手伝いに徹する。
小生の役目は七輪に火を起こし、フランスパンをじっくり焼き上げること。
突然「すごいねぇ~!」という声がしたので顔を上げると、由布・鶴見の背後に落日の黄金の輝き‥‥。たまらんなぁ。
さて、夕食の手始めは「アヒージョ」。名は聞いたことがあるが、食べたことはない。聞けば、にんにくと食材をオリーブオイルで煮込んだ料理で、スペインのバル(酒場)で提供される定番料理らしい。
ほどよく焼けたパンに煮込んだベーコンやチーズを載せ、かぶりつく。うまいじゃないか! これは白ワインが進みそうだ。
この後食事は、うどんすきと焼酎のお湯割りに移行する。ひたすら飲みかつ喰らう至福の時間である。酩酊している小生は、カメラを構えることも忘れていたので、うどんすきの写真はなしである。
食後は七輪にまきをくべ、火を囲んで馬鹿話に興じる。
冷え込みのせいか、天空の星々と月が素晴らしく美しい夜だった。
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