今季最強の寒波が日本列島を覆い尽くした1月の3連休(9日~11日)。B氏から「英彦山・四王寺の滝を見にいきませんか」とのお誘いの声が。
この2、3年の暖冬のせいか、氷結した滝をしばらく見ていなかったこともあり、二つ返事で快諾。N氏も誘って出かけることにした。
※ 本稿は2021年1月10日の山行記録を、1月16日にアップしたものです。
目次
コースと活動概要
◆コース及び活動概要
※山行軌跡図はYAMAPによるもの。
寒さのためスマホの電池が機能停止し、南岳直下から軌跡が消えています。
09:45 別所駐車場 ~ 10:05 奉弊殿 ~ 10:57 衣ヶ池(四王寺の滝取付)~ 11:30-11:45 四王寺の滝 ~ 12:45 南岳 ~ 13:00 中岳 ~(正面参道)~ 行者堂 ~ 13:30 滝 ~ 行者堂 ~ 奉弊殿 ~ 14:30 別所駐車場
参加メンバー:3名(B氏、N氏、がしん)
別所駐車場から四王寺の滝まで
北九州を午前6時30分に出発。道路が全面凍結しているため、スピードを落とし安全運転で英彦山に向かう。いつもは別所まで1時間30分程度で着くのだが、今日は1時間も余計にかかってしまった。
別所駐車場はすっかり雪に覆われており、既に満車。仕方がないので、トイレ横の空き地に駐車させてもらう。
身支度を調え、正面参道をめざし歩を進めていく。
車上の雪はかなりのもの。これだけの積雪を見るのは久しぶりだ。
正面参道も雪に埋もれ、石段の位置も定かではない。深閑と静まりかえった冬景色にしばし見とれる。
参道左右の朱燈籠(とうろう)と先行する登山者の赤いウェアが目に鮮やかだ。
10時5分、英彦山神宮・奉弊殿(ほうへいでん)着。参拝し、今年1年のご加護と本日の山行の無事を祈る。
奉弊殿から少し上った所で右に折れ、山ろくの西側をトラバースする登山道を進んでいく。足が雪に邪魔され、歩きにくい。
時折差し込む陽光が杉林に陰影をつくり、美しい。
智室社、梵字岩(ぼんじいわ)入口の鳥居を左に見て、その先の峠を越え、谷に下って小さな沢を渡れば衣ヶ池。
ここに「四王寺滝入口」の私標が設置されている。ここから滝に向け、緩やかな谷を標高差200m以上詰めていく。
積雪は太もも近くまでとなり、踏み跡がなければなかなか進めないほどだ。同行の登山者が増えてきて、白一色の世界が少し華やかになる。
11時30分、見事に氷結した四王寺の滝に到着。多くの登山者が氷瀑の素晴らしさに歓声を挙げている。
氷柱(つらら)がでかい!
四王寺の滝から南岳をめざす
四王寺の滝の右手に南岳山頂へと続く踏み跡があるが、正規登山道ではない。かつてはほとんど登る人がいなかったが、現在ではここから山頂をめざす登山者も増えてきたようだ。既に7~8名が登り始めていた。
年末年始に不摂生な生活を送った小生、完全に鈍った体にムチ打つのは辛いので、このルートは避けたかった。しかし、先行する登山者を目にしたB氏は、行く気満々である。
B氏の勢いに押され、一歩踏み出したのが間違いだと後で思い知らされることになる。ここから南岳までの標高差200mの登りは、小生には悪夢のような1時間であった。
※ 四王寺の滝から南岳へ至る道は、正規登山道ではありません。岩場もあるため、初心者はベテランの方と同行されることを強くお勧めします。
四王寺の滝がある標高1000mあたりの気温はマイナス7~8度、時折風速7~8m(予報値)の風も吹きつけるため、体感温度はマイナス10度以下だったと思う。寒さのため、ケース内のスマホの電池が機能停止を起こしてしまっていた。
寄る年波と不健康な生活でなまりきった体にむち打ち、山頂をめざす時間の長かったこと。アイゼンを付けたまま三点支持で登る怖い岩場もあり、ヘロヘロの状態で歩を進めていく。動いていると寒さはそれほどでもないが、疲れて立ち止まるとたちまち寒さに震え上がる。
若くて馬力のあるB氏とN氏は、はるか先を快調に登っていく。一方、小生は疲れのため、カメラを取り出す気力もなかなか起こらないほどだった。
やっとのことで南岳山頂(1,199m)に付くと、待ってくれていたB氏とN氏は寒さで凍り付いていた。申し訳ない!
合流後は中岳山頂の避難小屋で温かな昼食をとろう、と考えていたのだが‥‥。
避難小屋の中をのぞくと暖を求める登山者であふれかえり、とても入れる余地はない。皆さん、立ったままで食事をとっている。あきらめて、このまま下山することにする。
避難小屋周辺は、膝上近くまでの雪である。
これだけ雪に覆われた樹木を見るのも久しぶりだ。
せっかくだからと行者堂から少し脇に下り、別の氷結した滝にも立ち寄る。「Wの滝」か「行者の滝」か不明。
行者堂で立ったまま行動食をとり、正面参道を下山。ヘロヘロの二乗(にじょう)のような体で別所駐車場に着いたのが、14時30分頃。トレーニングを怠ったつけがどんなに重いか、痛いほど味わった一日だった。
源じいの森温泉で冷え切った体を温め、何とか帰路につくことができた。凍結した道路を往復ともに運転してくれたB氏に感謝である。
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