一斗缶燻製器を自作したのが今年の1月。いろいろと雑事にかまけ、試運転も行わないまま約6ヶ月。
数日前にスモークチーズの備蓄が切れたこともあり、一斗缶燻製器のテストに取りかかることにした。
※これまでの燻製づくりの記事はこちら
> シニアの家めし(24) キッチンで燻製を作ってみる
> シニアの家めし(25) キッチンで燻製を作ってみる_2
> シニアの家めし(27) 一斗缶で燻製器を自作する_1
> シニアの家めし(28) 一斗缶で燻製器を自作する_2
ファクトリー・チーズ2本を一度に燻製
一斗缶燻製器を自作した最大の理由は、晩酌のつまみに最適のスモークチーズを一気に作りたかったため。
これまで使っていた鍋の燻製器は直径が20cmと小さく、切り分けたチーズ4切れをいぶすのが精一杯だった。これだと常用している雪印ファクトリー・チーズ1本をスモークするのに2回の手間がかかってしまう。
一方、一斗缶燻製器だと22cm四方の角網が2段使えるため、一度に4倍(16個)ものチーズがスモークできる。ファクトリーチーズ2本分という効率の良さだ。
さっそく、試運転にとりかかるとしよう。
【レシピ】
食材 | 雪印ファクトリーチーズ(800g)2本 |
塩漬け | なし |
燻煙材 | さくらのチップ |
工程 | 風乾燥:1日 燻製:30分 寝かせ:1日 |
Step 1 :仕込み
ファクトリーチーズは普通の店には置いていないので、業務用スーパー「ファディ」で購入。長さ27cmのチーズはずしりと重い。
雪印メガミルク製のこのチーズを選ぶのは、価格が安く100℃でも溶けないため。味も濃厚で「燻製に最適のチーズ」との声をよく耳にする。
1本をガスで加熱した中華包丁で8等分し、全部で16個に切り分ける。
干物用ネットで1日乾燥させて水分を飛ばした後、一斗缶燻製器の網2段に並べてみたらご覧のとおり。これで一気に大量のスモークチーズが作れそうだ。
Step 2 :いぶす
スモークチーズは熱燻30分で仕上げるため、まずはガスコンロでテストする。温度センサーが付いていないコンロに一斗缶燻製器を載せる。
底のステン皿にさくらチップを二つまみ置き。強火で2分ほど加熱すると煙が出始めるので、網の上にチーズを載せ、蓋をする。
弱火で100℃程度の温度をキープする。
10分ほどしたら蓋を空け、チーズ表面の水分をキッチンペーパーで拭き取り、チップを追加。
再度強火で煙が出るまで加熱、弱火で100度キープを20分間ほど。
30分後には、きれいに色づいたスモークチーズが姿を表す。
冷蔵庫で1日寝かせると、味がまろやかになって美味さが増す。
手羽先10本を一度にいぶす
網2段をフルに使った燻製づくり、チーズの次に試したかった食材は手羽先。ブーメランのような形状もあって、網の表面積をやたらに占有してくれる。
【レシピ】
食材 | 手羽先10本(約500g) |
塩漬け | 塩‥‥10g(手羽先の2%) 砂糖‥‥5g(塩の半分) 調味料‥‥ローレル、ガーリックパウダー、ブラックペッパー等、好みのものを適量 |
燻煙材 | さくらのチップ |
工程 | 塩漬け:1日 冷蔵庫乾燥:2時間 燻製:30分 寝かせ:1日 |
Step 1 :食材の準備
買物に出かけるカミさんに手羽先10本を買ってきてもらう。
Step 2 :塩漬け
予め塩、砂糖、ハーブ&スパイスを均等に混ぜ合わせておく。
ジップロックに上記の調味料と手羽先を入れ、満遍なくシェイクする。
全ての手羽先に調味料が行き渡ったら、空気を抜いて冷蔵庫で丸一日寝かせる
Step 3 :乾燥
冷蔵庫で1日寝かせた手羽先を取り出し、軽く水洗いをする。キッチンペーパーで水気を拭き取り、パットに並べる。
出来れば外気で風乾燥したいのだが、今日は30度を超える暑さで腐敗が心配なため、冷蔵庫で2時間乾燥とする。
Step 4 :いぶす
二重にしたアルミホイルを丸め、その中にさくらのチップを3つまみ入れる。
強火で2分ほどで煙が出始めるので、網の上に手羽先をセット。120度まで上がったら、弱火に落し、この温度をキープする。
15分くらいでチップを追加し、手羽先の表面の水分をキッチンペーパーで拭き取る。
再度強火で煙が出るまで加熱、弱火で120度キープを15分間ほど。
30分いぶして蓋を開けた直後の手羽先。うまそうな色付きに仕上がっている。
冷蔵庫で丸1日寝かせた手羽先の燻製。念のために電子レンジで加熱している。
これをつまみに飲んだビールは、格別の味だった。
◆本シリーズの次の記事はこちら >シニアの家めし(33) 一斗缶燻製器テスト、ささ身を吊して温燻でいぶす
◆本シリーズの他の記事はこちら >シリーズ「シニアの家めし」関連記事へのリンク