「競秀峰(きょうしゅうほう)」巡りの次は、「古羅漢(ふるらかん)探勝道」巡りである。鎖場通過のスリルはまだまだ続く。
※ 本稿は2023年11月19日の山行記録を、12月8日にアップしたものです。
※ 前回の山行記事は、こちら >競秀峰&古羅漢探勝道、切れ落ちた鎖場を歩く (1)
写真中心の山行メモ
弘法寺から左をとり九州自然歩道を20分ほど歩くと、羅漢寺方面に続く車道に出合う。ここを左折するとすぐ法岸寺橋だ。
この橋を渡り直進すると、突き当たりの法岸寺の隣に古羅漢探勝道の取り付きがある。
探勝道であることを示す古びた道標がひっそりとたたずむうら寂れた登山口。見るところ、ここから入山する人は殆どいないようだ。
古さびた石段一面に散り落ちた黄葉、晩秋の風情が漂う。
里山でこんな集団に遭遇したら、引いてしまうだろうなぁ。幸い誰にも会わなかったが。
新入会員にとってこのコース最初の関門は、国東の塔直下のこの岩場、高さ10mぐらいだろうか。
岩稜歩きの基本「三点支持」を守りながら、確実に移動することを伝える。「遠くの岩をつかまない、歩幅は小さく確実に」登っていく。
最後の一歩を踏ん張ると、岩場の最上部「国東の塔」(室町時代の作)が目の前に。
塔の横に立ち、眼下の展望を楽しむとしよう。秋深まりつつある耶馬溪の風景が広がっている。どこか懐かしい田園風景だ。
鎖場の下りは、上りより難易度が高くなる。岩から体を離し、足元を確認しながら「歩幅は小さく確実に」である。
国東の塔の後には、足元が切れ落ちた鎖場のトラバース(水平移動)が続く。
「カラビナが外れんばい!」という声が耳に届く。どうやらビレイコードの掛け替えに気を取られるあまり、怖さをあまり感じていない方もいるようで。
さて、最後は本日の核心部。天人橋へと回り込む鎖場だ。次の画像の赤い矢印箇所を横に移動していく。上体をかがめて狭い足場を進まねばならず、なかなかスリルがあるところだ。
もう少し拡大すると‥‥、
メンバーの目にはこんなふうに見えている。
ビレイコードを付けた安心感と何度か場数を踏んだおかげか、皆さん動じることもなく淡々とクリアしていく。
「あんな風に体をつなぎ止めておけば、怖くないよねぇ」という声に振り向くと、観光客らしき中年のカップルが‥‥。どうやら我々より先にここを通過され、震え上がる思いだったとか。
本日一番の難所も危なげなく全員通過。やれやれ、ひと安心である。
鎖場の緊張から解放されたところで、天人橋で展望を楽しみながらランチ。暖かな日差しとのどかな田園風景を眺めながらの弁当は格別であった。
羅漢寺駐車場側の下山口に降りた後は、青の洞門に帰るだけ。途中で徒歩10分余りの川部精肉店に立ち寄り、揚げたてアツアツの唐揚げをほうばり、のんびりとウォーキングだ。
鎖場のスリルと晩秋の耶馬溪を堪能した一日であった。
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耶馬溪トレッキング、競秀峰と古羅漢探勝道を歩く (1)
耶馬溪トレッキング、競秀峰と古羅漢探勝道を歩く (2)