元旦の早朝(午前5時)に自宅を出発し、篠崎八幡宮(北九州市小倉北区)へ初詣でに出かけてきた。
これまで、こんなに早い時間にお参りしたことはない(大晦日の24時過ぎに出かけたことはある)。
まだ夜も明けやらぬ時間帯に、どうして参拝を思い立ったか。それは、この時間帯に天皇陛下が四方拝(しほうはい)という行事を執り行っていることを知ったから。
山本雅人氏の『天皇陛下の全仕事』(講談社現代新書)によれば、 陛下は元旦の午前4時頃から準備を始め、午前5時30分には宮中の神嘉殿(しんかでん)の前庭で日本国と国民の安泰を祈ってくださるという。
※ 四方拝についての過去記事はこちら >あとからくる君たちへ(30) 元旦に行われる四方拝(しほうはい)、天皇陛下の祈り
今年は即位された今上陛下が、初めて「四方拝」を行われる年。どうせ初詣でに出かけるのなら、同じ時間帯に神社に参拝したいとう単純な思いからである。
元旦の午前4時、目覚ましが鳴る前に目が覚める。普段は午後9時頃に就寝、午前4時起床という生活なので、早起きは苦にならない。老人の朝は早いのだ。
洗顔と身支度を終え、午前5時に自宅を出発する。外は暗く、人通りはほとんどない。
街灯のない暗がりでは、登山用のヘッドランプを使用して歩いていく。やがて篠崎八幡宮の石段が見えてきた。点火された燈籠の灯りが、石段を照らし美しい。
鳥居をくぐり、下から見上げた石段と燈籠の灯り。
最初の門をくぐると、楼門とその奥に本殿の明かりが見えてくる。人の姿はまだ見えない。
楼門をくぐると、本殿前に今年の干支ねずみの大絵馬が飾られていた。
手水舎の水で両手を清め、口をすすいで本殿に向かう。早朝で誰もいないかと思ったら、意外と参拝者がいるのに驚く。静かな境内に、鈴音と柏手を鳴らす音が響く。
皆さん、深々と頭を下げ、長い祈りを捧げていらっしゃる。こんな早朝にわざわざ参拝されるのには、それなりの理由があるのかも。
小生の番である。神前に立ち、まず大過なく1年を過ごすことができたお礼を申し上げる。続いて世界の平安と日本国の弥栄(いやさか)を祈る。最後にお願い事(親族へのご加護)を付け加え、拝礼。
同じ時間に「四方拝」を行っていらっしゃる陛下は、四方拝の後すぐに「歳旦祭(さいたんさい)」を執り行われると聞く。
全国の全ての神社で元旦に行われる「歳旦祭」は、実は天皇陛下と共に「五穀豊穣」と「国家・国民の平和」を祈念する行事であることも、つい最近知ったばかりだ。
参拝を終え、帰宅したのが午前6時。まだカミさんは眠っているようだ。本日の北九州市の日の出時刻は、午前7時20分頃。
お茶を入れ、新しい年の夜明けをゆっくりと待っことにしよう。
[…] ※ 過去の初詣での記事はこちら > 今年も元旦早朝の初詣でに出かけてきた、元旦早朝の初詣でに出かけてきた […]