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包丁は「未来を切り開く」縁起物
出典:藤次郎オンラインショップ
娘の誕生日が近づいてきた。この4月に新しい部署に異動し、刺激的で(笑)忙しい毎日を送っているようだ。
少しばかり臨時収入が入ったので、転属祝いもかねて包丁を贈ってやろうと考えた。
なぜ包丁なのか。刃物は「災いを断ち切り、未来を切り開く」という意味を持つという。
たとえば、道路の開通式でのテープカット、ウェディングナイフでのケーキカット、造船場での進水式の斧など。人生を新たに切り開く縁起物として、刃物は古くから贈られてきたらしい。
そういえば、天孫降臨神話でアマテラス(天照大神)が孫のニニギノミコト(瓊瓊杵尊)に授けた三種の神器の一つが、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)。時代劇で功績を上げた家臣に刀を下賜するシーンもあったなぁ。
料理を楽しむだけでなく、新しい環境で開運招福のシンボルとなる包丁。永く愛用でき、持つ喜びを味わえる1本を贈りたいと思った(とは言っても、高額なモノはとても無理だが‥‥)。
ミソノか藤次郎、どちらを選ぶ?
さて、どんな包丁を選べばよいか。既に使っている包丁とダブっては意味がない。
メールで打診すると、三徳包丁とペティナイフは既に持っているので、少し長めの牛刀が欲しいとのこと。
彼女は小柄で手も小さいので、刃渡り21cm以内の牛刀を選ぶことにした。近くにいれば専門店に連れて行き、デザインや好み、手に持ったときのバランス等を確認して買ってやれる。
しかし都内に居住しているため、そうはいかない。商品券を贈って「自分で好きなのを買え」というのも余りに味気ない。
とりあえず、次のような条件を満たす牛刀を探してみることにした。
- よく切れ、切れ味が長持ちする。
- 手によくなじみ、使いやすいバランスである。
- 手入れが簡単で、研ぎやすい。
- 持つ喜びが味わえる品である。
- 予算は1万円から1万5千円以内。
あれこれと情報を集め、最終的に次の二本に絞りこんだ。参考にしたのは、amazonnの商品レビュー、メーカーの公式サイト、実際に使用している方の体験ブログ、YouTube 動画等々である。
候補1:Misono(ミソノ) 440 牛刀 No.812/21cm
先月、これと同じ牛刀(正確にはミソノ社製作、銘は地元の刃物店の屋号が印字されたもの)を買ったばかりである。家庭用としては、上記の条件をほぼ満たす包丁だと(勝手に)思っている。
カミさんと二人で持ちやすさやバランスを確認し、納得して購入。一般に使用される13クロムステンレスより錆びにくく、粘り強い16クロムステンレス鋼で出来ているそうだ。
※ 詳細は、ミソノ社の公式サイトを参照されたい。
候補2:藤次郎 DPコバルト合金鋼割込 口金付 F-808 牛刀 21cm
出典:藤次郎オンラインショップ
地元の刃物店では現物が置いていなかった。藤次郎社のベストセラー商品のようだ。「業務用の切れ味と家庭での手入れの手軽さ」が特長とのこと。
ミソノ社との違いは、硬度に優れるコバルト合金を芯材に挟み込んでおり、刃持ちが良いらしい。問題は、実物を手に取って確認できないこと。
※ こちらも、詳細は藤次郎社のサイトを参照されたい。
どちらもよい包丁だと思う。できれば同じ店内で手に取り比較したかったが、仕方あるまい。
あれこれ迷って、結局 TOJIRO PRO を選択!
出典:藤次郎オンラインショップ
ミソノか藤次郎か、10日間ほど迷った結果、藤次郎を選択することにした。理由は次のとおり。
- amazonnでの高評価
1,500人以上の評価で星4.5は凄い。日本語のレビューは一通り読んだが、いずれも真面目な評価で、いい加減なものは極めて少なかった。 - 芯材にコバルト合金(VG10)を使用している
硬度に優れるコバルト合金を芯材に挟み込んでおり、刃持ちが良い(らしい)。 - 娘が使用中のペティナイフが実は藤次郎製で、「藤次郎ならお任せします」との鶴の一声あり。
- アフターメンテナンスの体制とユーザーサポートがしっかりしている。
研ぎ直しサービスあり。小生の問合せ(メール)にも、数時間後には対応してくれた。 - 藤次郎サイトへの好感
公式サイトとオンラインショップサイトの両方をじっくりと読み込んでみた。
この会社の企業理念とものづくりへのこだわり、ユーザーを大切にする姿勢に好感を覚えたから。ミソノのサイトは‥‥。
まるで藤次郎社の宣伝記事のような書きぶりとなったが、小生は藤次郎社と何の関係もないことを、念のためお断りしておく。
いざ注文しようとして、この商品の柄の部分をステンレスにした(ステンレス一体化)包丁が目についた。TOJIRO PRO F-889という商品だ。
F808よりも20g軽く、オールステンレスなので丸洗いできて衛生的な点が売りのようだ。amazonnでの評価もかなり高い(ユーザー224人で星4.6)ので、こちらを選ぶことにした。
出典:藤次郎オンラインショップ
どうして直営ショップに注文したのか
地元の取扱い店をわざわざ探して商品を取り寄せ、東京の娘に送るのは面倒だ。
amazonnで注文すれば手軽なのだが、今回はあえて藤次郎直営のオンラインショップで購入することにした。
理由は、次のとおり。
- メーカー直営のオンラインショップなので安心(と思う)。
amazonnは、たまに誤配送や包装不備の不安がある。値段はamazonnと同額。 - ショップで新規会員登録すれば、500円引き。送料の一部が補える。
- 研ぎ直しサービス券(無料、1回限り)がついてくる。
藤次郎で一度研ぎ直しサービスを経験しておけば、2回目以降のハードルが低くなるだろう。 - レーザーによる名入れサービスあり(無料)。彫刻による名入れは有料(550円~770円/税込)。
- 藤次郎製の「研ぎホルダー(1,320円/税込)」を一緒に贈ってやれる。
これがあれば、未経験者でも「包丁の手入れをしてみようか」という気になる(自分の体験から)。
ちなみに「研ぎホルダー」とは次のようなモノ。包丁の背に挟み、研ぎ角度がぶれないように固定できるので、誰でも簡単に基本的な研ぎができるツールだ。
出典:藤次郎オンラインショップ
余談になるが、砥石はシャプトン「刃の黒幕」シリーズ1500番(中砥)を勧めておいた。小生は2000番を使っているが、よく研げる砥石だと思う。
最初から読み返してみると、まるで藤次郎社製包丁のPR記事のようになってしまった。しつこいようだが、小生は藤次郎社とは何の関係もありませんぞ。
娘は気にいってくれるだろうか。感想が楽しみである。
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