山行記録

錦繍のくじゅう連山を歩く(1) 燃える三俣山

投稿日:2018年10月22日 更新日:

三俣山

屹立する露岩に立ち、紅葉を楽しむ登山者

※ 本稿は2018年10月20日の山行記録を、10月22日にアップしたものです。

 くじゅう連山の定番紅葉スポットは、三俣山(みまたやま)のお鉢巡りと大船山(たいせんざん)の御池(おいけ)。この2座を1泊2日で歩くことにした。絶好の秋晴れに恵まれ、息をのむ錦繍(きんしゅう)の彩りを心ゆくまで堪能することができた。

 

今回のお題とコース

 今回山行のお題は

  1. くじゅうの紅葉スポット、三俣山(1,745m)と大船山(1,786m)を1泊2日で楽しむ。
  2. スマホGPSソフト”YAMAP”を使い慣れる(主に現在地の特定、下山後の活動記録の確認)。
  3. 体力チェック:7時間以上を連続2日で歩けるか?

◆コース及び活動概要
 ※ 地図データと活動記録はYAMAPによるもの。GPSの不具合か? 一部通っていないルートが表示されている。

三俣山コース図

長者原~スガモリ越~三俣山西峰~Ⅳ峰~南峰~(お鉢の底)~北峰~本峰~西峰~スガモリ越~長者原

活動時間 7時間8分
活動距離 12.34km
高低差 727m
累積標高上り/下り 1,199m/1,177m
カロリー 3,980kcal

 

長者原から三俣山南峰へ

長者原駐車場

早朝から満杯の駐車場、九州一円はもとより関西ナンバーまで

 10月20日6時10分、JR西小倉駅で同行のN氏をピックアップし、一路くじゅうへ車を走らせる。出発時間が遅いため、北九州都市高速道路~東九州自動車道を経由し、長者原着が8時35分頃。3つある公共駐車場は既に満杯で、1台も駐車できるスペースはない。仕方がないので歩いて5分ほどの臨時駐車場へ車をとめ、身支度を調える。こちらはガラガラ状態であった。

 9時7分に長者原を出発。スガモリ峠までお決まりの道をN氏とゆっくり歩く。くじゅう連山は一面にガスで覆われ、晴天の天気予報とは裏腹のありさまである。約1時間20分でスガモリ峠着。ガスは未だ晴れず、多くの登山客たちは山頂を眺めて思案に暮れた様子。

スガモリ越

ガスに覆われた三俣山を見上げる登山者たち

 あれこれ考えても仕方がないので、避難小屋跡で行動食を食べ、西峰への登りに取り付く。ガスで展望の利かない中、一歩一歩足を進めていく。「天気予報のバカ!」と言いたいが、表情には出さない。下山してくる人はわざわざ「ガスで何にも見えないですよ」と、言わずもがなの一言をつぶやいていく。

 まもなく西峰に着こうとする頃、にわかにガスが晴れ始め、上空に青空が広がり展望がきき始める。我ながらほほが緩んでくるのが分かる。あっという間にそれまで隠れていた中岳と天狗ヶ城の双耳峰、背後の久住山、北千里ヶ浜の大展望が指呼(しこ)の間に見える。

三俣山

上空に青空がのぞき、テンションが上がる。

くじゅう連山

くじゅう連山の大展望も指呼の間に

 こうなると、期待もテンションもいや増すばかり。「見ろ! 正義は勝つ」という気分になる。どうして自分が「正義」なのかは不明だが‥‥。

 とにかく大鍋の紅葉がどうなっているか、それが問題である。心はときめき、足も速まり、呼吸も荒くなってくる。三俣山南峰着が11時46分。汗をぬぐいながら、気になる大鍋の方向をのぞき見る。ここから大鍋の紅葉の一部が垣間見えるのだ。

 「おぅ! いいじゃないか。」。北峰南斜面の赤やオレンジの色彩が目に飛び込む、これは期待できそうである。 

三俣山

三俣山南峰から垣間見える大鍋の紅葉。期待できそうだ。

大船山

振り返ればはるか遠くに大船山の紅葉。明日への期待が高まる。(望遠撮影)

 遠くに明日登る大船山の紅葉と坊がつる湿原を眺めながら、ゆっくり昼食を楽しむ。今日は泊まりなので、帰宅時間を気にする必要はない。「最高だよねぇ」と、N氏と何度も言葉を交わす。

 

※ 本稿の続きはこちら >錦繍のくじゅう連山を歩く(2) 燃える三俣山

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